電子請求によるペーパーレス化(全3回)
第1回 電子帳簿保存法と請求書について

2016年6月17日 山内 淳

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今年(2016年)1月に運用がスタートしたマイナンバー制度や、ネットバンキング、FinTech系サービスの拡大などを受け、何かと「電子化」という言葉を耳にする機会が増えてきました。国の法律でも企業間取引の電子化を認めるための整備が進んできており、そうした制度をうまく活用して発注書や納品書請求書などの電子化に取り組む企業は着実に増えています。今後、電子化をいかに導入していくかが、企業における経費・時間削減の分かれ道になってくるのではないでしょうか。今回は書類の中でも「請求書」に焦点を当て、企業における電子化の取り組みとその効果について、3回にわたり解説いたします。

電子帳簿保存法の施行で書類の電子化が可能に

まず、電子化を認める法律として今回注目したいのが、1998年に施行された「電子帳簿保存法」です。創設の背景と経緯を国税庁が発表している資料から一部抜粋します。

「高度情報化・ペーパーレス化が進展する中で、会計処理の分野でもコンピュータを使用した帳簿書類の作成が普及してきており、経済界をはじめとする関係各界から、帳簿書類の電磁的記録(いわゆる電子データ)及びマイクロフィルムによる保存の容認について、かねてから強い要望が寄せられていました」

「このような関係各界からの要望や政府全体としての取組を踏まえ、平成10年度税制改正の一環として、適正公平な課税を確保しつつ納税者等の帳簿保存に係る負担軽減を図る等の観点から、国税関係帳簿書類の電磁的記録等による保存制度等の創設等が行われました」 *)引用元:国税庁「電子帳簿保存法創設の経緯」

つまり、電子帳簿保存法は、ITの進歩に伴って電子による国税関係書類の保存が可能になったこと、さらに経済界から強い要望があったことを踏まえ、納税者の負担を軽減するためにできた法律といえます。

企業は基本的に法人税法や所得税法において、7年間は帳簿や書類などの国税関係書類を保存する義務がありますが、この法律によって、今まで紙で行っていたやりとりを電子で行い、電子データ化・電子保存化が可能となりました。

請求書電子化の現状

このような法整備がなされている中、請求書の電子化の状況はどう変化しているのでしょうか。

まず、個人向けの請求書をみてみると、比較的に電子化が進んでいます。携帯料金やクレジットカードの明細、電気・ガスの料金については、読者の皆さまの中でもすでに電子による受取をされている方は多いのではないでしょうか。

しかし、企業間の請求書はそうではありません。企業間はなぜ遅れているのか。ここには明確な理由が存在しています。

企業間取引における請求データの管理については、今やほとんどの企業において、販売管理システムや会計システムを導入することによって、電子化がなされています。問題はそれらのシステムの前後にある「請求書」についてです。

請求側は、販売管理システムから「紙の請求書」を出力。支払い側は、取引先から受け取った「紙の請求書」の情報を会計システムに手入力。企業間の請求書はこの紙によるやりとりが主流のままとなっています。

一連の請求業務の中に紙が混在することで、請求側は請求書の印刷や郵送にコストが掛かったり、支払い側は会計システムへの入力時に転記ミスが生じたりと、無駄なコストやリスクが生じているのです。この課題を乗り越えるため、請求書の発行を電子で行う企業は徐々に増えてきており、圧倒的な業務効率化・コスト削減を実現しています。にもかかわらず、残念ながらそういった取り組みをしているのは一部企業にとどまり、「普及」には程遠いのが現状です。

また、BtoBプラットフォーム 請求書は、販売管理システムや会計システム、その他請求に関係するあらゆる仕組みや機関と連携することが可能です。すでに自社で導入しているシステムの間にBtoBプラットフォーム 請求書が入ることで、既存システムをより効果的に活用することができ、請求業務担当者・既存システム・BtoBプラットフォーム 請求書の間でWin−Win−Winの関係が生まれます。

エコマートでは、この仕組みを普及させることで、電子請求書のやりとりは業界を超え、新しい取引先とも簡単につながり、「電子請求の輪」がどんどん広がると考えています。

次回はなぜ請求書の電子化の普及が進まないかについて解説します。

著者プロフィール

一般社団法人エコマート 山内 淳

企業間の請求書のやりとりを電子化することによって、企業や社会に対して「生産性向上」「時短」「コスト削減」をもたらすとともに、ペーパーレスによる「地球環境の保全に貢献」することを使命として活動しています。「みんなでECO」をキャッチフレーズに2016年6月現在、約450の企業・団体が参加しています。

一般社団法人エコマート
https://www.ecomart.or.jp/

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