月次決算の早期化と改善に必要なこと①
〜求められるスピード経営への対応

2017年8月31日

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ビジネスを取り巻く環境は日々激しく変化し、現代の企業経営にはスピードが求められている。そのスピードを上げるための肝とも言うべき経営層の意思決定には、実行中の戦略や施策の妥当性を確認するための業績確認が必須だ。

タイムリーな経営判断を行うためには、可能な限り早く経営層へ業績が報告されることが重要であり、それには経理部門による数値確定を早めること、つまり「月次決算の早期化」が重要なポイントとなる。

本コラムでは、全3回にわたり、月次決算を早期化することの重要性や実現に向けて取り組むべきことを解説する。

月次決算の遅れは経営判断の遅れに直結

公告が義務付けられる年次決算とは異なり、企業の裁量に任される月次決算は後回しにされがちだ。特に上場企業でなければ、外部からのプレッシャーが少ないだけに、次第に遅れていくこともある。

企業の経理実務に詳しいHongo Connect & Consulting株式会社の代表取締役社長で税理士の市川琢也氏は、月次決算の現状についてこう解説する。

「大手企業や上場会社であれば翌月3〜10営業日以内に月次決算を完了するケースが多いようですが、中小企業では翌月末までかかってしまうケースも珍しくありません。早期化する必要性は認識していても、実際に10営業日以内にできている企業は全体の3割程度という印象です」

市川氏によると、月次決算を早期化するメリットは大きく分けて二つある。

第一に、現状把握が早くなることでタイムリーな経営判断が可能になることだ。
たとえば、月次決算で部門ごとの好不調が明らかになれば、好調な部門に人員や資源を投入して機会損失を防いだり、不振部門は問題が深刻になる前に原因を分析して対応策を取ることが可能になる。
逆に、月次決算が遅れれば実態把握が遅れ、問題の放置につながってしまう。

「急成長中のある企業で、月次決算の遅れが原因で2カ月も経ってから利益がほとんど出ていないことが判明したケースがありました。売上が伸びている実感があっても、利益の実態は計算しないとわからない。手遅れにならないためにも月次決算の早期化は不可欠です」

もう一つのメリットは、信用の向上だ。
タイムリーに損益を把握していることは、金融機関の評価も高く、与信判断時に好材料となる。企業活動の総括である決算が早い会社は、社内のフローやルールがしっかりしており、あらゆる仕事が早くて正確とみなされる傾向がある。

次回は、月次決算の早期化に向けて取り組むべきこととその留意点について見ていく。

取材協力

市川 琢也

辻・本郷 税理士法人にて税理士業務、経理アウトソーシング、業務改善コンサルなどを担当し、延べ1,000社以上に関与。現在はHongo Connect & Consulting株式会社の社長として、様々な事業を“つなげる”ビジネスに取り組む。

Hongo Connect & Consulting 株式会社
辻・本郷税理士法人グループが誇る、顧問先企業数10,000社を超える豊富な経験とネットワークを活かし、様々な角度から経理・総務業務の改善・コンサルティングを行う。
http://h-cc.co.jp/

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