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民法改正に伴う再締結時の印紙税を、電子契約で大幅削減。契約はスピーディーになり、スキャナ保存からも解放されました。

ニッセン|民法改正に伴う再締結時の印紙税を、電子契約で大幅削減- BtoBプラットフォーム 契約書

株式会社ニッセン

業種 エリア 帳票の種類 従業員数 サービス 設立

2007年6月21日

企業サイト

カタログやインターネットの通信販売大手、株式会社ニッセン様。衣料品をはじめとする幅広い品揃えで知られていますが、企業向けに通販のノウハウを生かしたビジネスサポートも行っています。民法改正で契約のまき直しが必要になった取引先は約600社。効率的な再締結に向け、電子契約書を導入されました。積極的にリーガルテックを推進する法務チームの皆様に、電子化の効果を伺いました。

ココがPOINT!

  • 1

    電子契約で印紙が不要になり、1件4000円のコストを削減

  • 2

    1週間以上かかっていた契約書の返送確認が最短10分に

  • 3

    スキャンや紙の保存が不要になり業務効率アップ

民法改正で再締結が必要な 600社との契約を効率化したい。

ニッセングループの概要と、コンプライアンス統括部の役割を教えてください。

コンプライアンス統括部 部長 梅田様
コンプライアンス統括部 部長
梅田様

コンプライアンス統括部 部長 梅田様:

ニッセンはカタログによる呉服販売を行う株式会社日本染芸として、1970年に京都で創業しました。しだいに婦人服を中心とした衣料品、インテリア雑貨や家具など幅広い品目を取り扱うようになり、1974 年に商号を株式会社ニッセンに改め、2007 年に持株会社体制に移行しました。持株会社の株式会社ニッセンホールディングスと、中核事業のカタログやインターネットによる通信販売を行う株式会社ニッセンはじめ、生命保険代理店やクレジットカード事業、広告代理業などのグループ子会社でニッセングループを形成しています。

我々が所属するコンプライアンス統括部は、ニッセンホールディングスとニッセン、両方に所属しています。グループ各社の法務やコンプライアンスを担っており、法務チーム・リスクマネジメントチーム・個人情報マネジメントチーム・お客様相談室の4チームに分かれています。

コンプライアンス統括部 法務チーム 伊藤様
コンプライアンス統括部 法務チーム 伊藤様

コンプライアンス統括部 法務チーム 伊藤様: 

法務チームで扱う契約書は月に約200 通です。当社の用意したひな型を使って取引先と締結する場合は最終的な押印のみですが、内容の審査が必要な契約書がだいたい100通ほどあります。また、新規で作成して取引先に送付する契約書も10通程度発生します。この契約書の電子化に取り組み、2020年 6 月から本格的に『BtoB プラットフォーム 契約書』を利用しています。

電子契約書を導入したきっかけは何ですか?

梅田様:

私自身が新しいもの好きで、リーガルテックに興味があったというのもありますが(笑)。大きかったのは、2020 年 4 月の民法改正です。仕入れ先600 社との売買契約を再締結する必要があり、1 件につき 4,000 円、単純に計算して200万円以上の印紙コストが発生します。なんとかしたいと思い、電子契約なら印紙が不要なので、使えないだろうかと考えたのです。

実は、以前までは取引先から電子で契約したいと打診された際は全部断っていました。電子契約の証拠力に懐疑的だったからです。契約締結において最も重要なのは、民事訴訟など紛争になった際の証拠という機能ですから、それが紙の契約書より劣っては困ります。電子帳簿保存法にも対応し、タイムスタンプや電子署名の付与などで紙と同じレベルの真正性が担保できることは大前提でした。

比較検討で重視されたのも法的な有効性ですか?

梅田様:

最も重視した部分でした。紙と同等の契約の有効性という点では、承認リレーをシステム化する『ワークフロー機能』も不可欠です。承認リレーがなければ、申請者自身で締結までできてしまいます。あらかじめ、紙と同じ承認ルートを『ワークフロー機能』で設定し、最後に代表印の押印に相当する最終承認者をおくことで、法務による承認なしでは契約できない仕組みができます。『BtoBプラットフォーム 契約書』の充実したワークフローは当社の社内フローとマッチしていました。

それに、データの保全性も重要なポイントです。クラウド上で契約書を保存するのに自分でバックアップをとるのでは意味がありません。『BtoB プラットフォーム 契約書』は、国税庁にも確認をとったバックアップのオリジナルガイドラインを制定していました。安心して契約書データの保管をお任せできると感じましたね。

また、多くの電子契約書サービスは代理店経由のやりとりになるので、柔軟性のある対応が難しいようでした。インフォマートさんは問い合わせなどのレスポンスもよく、専任スタッフによるサポート体制も整っていて助かっています。

電子契約書への移行でどういった変化を感じますか?

梅田様:

特に BtoB 事業においては、クライアントの都合もあって、交渉してから取引開始までの日数がタイトな場合が少なくありません。契約書のやりとりで足を引っ張るわけにはいかないので、電子契約によって締結までのスピードアップがはかれたのは取引先と当社、双方のビジネス上、大きなメリットです。

伊藤様:

紙の契約書による締結は 2 パターンあり、仕入の契約書は私が作成し、製本や押印、郵送まで行います。それ以外の契約の場合は、各担当者が自ら作成した契約書を調印申請の書類と共にメール便で法務に送ってくるので、こちらで確認・押印して送り返し、担当者から取引先に郵送します。どちらも作成から送付までに 3、4 日かかっていました。さらに取引先から契約書が戻ってくるのは1週間以上、場合によっては1カ月以上かかることもありました。

電子契約書の場合は私ひとりで対応可能なので、どの契約も法務が一括して行っており、担当者の負担は軽減されています。電子化により、取引先は早ければ 10 分程度で送り返してくださいますので締結までスムーズになりました。

コンプライアンス統括部 池ノ上様
コンプライアンス統括部
池ノ上様

コンプライアンス統括部 池ノ上様:

法務チームは契約業務以外にも知的財産管理など別の業務もあるので、限られた人員や時間を契約にばかりかけるわけにはいきません。これまでですと、たとえば取引先から戻ってきた契約書はスキャナにかけてPDF 化し、原本は取引先ごとに並べて書庫にしまう必要がありました。月に100件くらい発生しますが、1 日中スキャンしても30件ほどしかPDF化できないので、どんどんたまっていきます。1 年に 1度、チーム全員で休日出勤して片付けるといったこともあったんです。電子で受け取ったものはスキャナにかける必要がなくなったのは助かっています。

梅田様:

現在紙で締結したライセンス契約はスキャンして『自社保管機能』で電子保管しています。ライセンスは自動延長ではなく、更新の申し出が必要です。電子保管することで、必要な契約書をすぐに探すことができるほか、期限が近づいたらアラートを出すこともできるので、「気が付いたら更新期限間近だった」を防ぐことができます。

DXの機運は法務にも。目指すのは法務の観点からの経営サポート

今後の展望をお聞かせください。

池ノ上様:

私はリーガルテックの研究も担当しており、AI 活用なども視野に入れて調査しています。商標管理や出願などの領域での活用が期待できそうで、テクノロジーによる業務効率化は今後も推進していきたいです。

梅田様:

東京オフィスは特に新型コロナウイルスの影響が大きく、取引先へ訪問ができない状況でしたが、電子化で対応できました。今後も電子契約で行う方針です。導入時は、電子化 50%を目標に掲げていましたが、まずは 30%程度を切り替えられたらと思っていました。ところが、4 カ月ほど続けて現在の電子化率は 54%近く、売買契約に関しては 90%くらい電子で再締結でき、印紙代も 70 万円以上削減できました。

社会的にも DX(デジタルトランスフォーメーション)の機運は高まっており、あらゆる分野で IT が価値を生み出す時代です。今後はデジタルによってリーガルを強化し、戦略法務、利益を生む法務として会社に貢献することを目指していきたいです。

※掲載内容は取材当時のものです。