株式会社紅蘭亭掲載日 2022年11月10日

棚卸作業の時間を半減。
仕入伝票の処理も月20時間削減できました。

利用サービス 受発注(発注) | エリア 九州 | 業種 中国料理 | 取材日 
株式会社紅蘭亭 「紅蘭亭」店舗外観

株式会社紅蘭亭は熊本市内で1934年に本格中華料理店「紅蘭亭」を創業。現在は「紅蘭亭」「ジャンジャンゴー」「鑑真食堂」の3業態4店舗を経営しています。

これまで仕入伝票の管理を手作業で行ってきましたが、ペーパーレス化で経理の負担を軽減するために『BtoBプラットフォーム 受発注』を導入。伝票の入力や棚卸作業のミスを減らし、作業時間の圧縮に成功しました。市民に広く愛される店が、伝統と味の追求に力を注ぐための環境づくりの経緯とシステム導入の効果について、同社課長の木庭智雄氏に伺いました。

ココがPOINT!

進化を続ける、市民に愛されるソウルフード「太平燕」

―老舗中華料理店「紅蘭亭」は、熊本のグルメ名物「太平燕(タイピーエン)」の元祖ともいわれています。

株式会社紅蘭亭 調理課長 木庭智雄氏(以下、木庭氏):創業は1934年です。名物料理の「太平燕」は緑豆でんぷん100%の春雨を使い、野菜、海鮮、肉などを強火で炒めて、鶏ガラと豚骨スープでご提供する熊本伝統の料理です。熊本では広く親しまれており、小学校の給食でも出されるほどです。

2004年に開通した九州新幹線「つばめ」と「太平燕」が、どちらも「つばめ」ということからPR活動が盛んになり、当社の「太平燕」もテレビで取り上げられ、全国からお客様がいらっしゃるようになりました。熊本の代表というわけではありませんが、その責任感もありますし、「太平燕」はシンプルな味付けだからこそごまかしが効きません。ダシの取り方や食材の炒め方など試行錯誤を繰り返しながら、伝統の味を残しつつ、いまも進化を続けています。

調理課長 木庭 智雄 氏調理課長
木庭 智雄 氏

―「紅蘭亭」のほかにも店舗を展開されていますね。

木庭氏:本格中華料理店として主にご家族連れにご利用いただいている「紅蘭亭」を熊本市内に2店舗、そのほかアジア料理をお酒とともにカジュアルに楽しめる「ジャンジャンゴー」、健康志向の女性をはじめビーガンやベジタリアンをターゲットにした「鑑真食堂」をそれぞれ1店舗ずつ熊本市内で展開しています。

私は18歳で「紅蘭亭」に入りました。もともと料理が好きで、自分の好きなことを仕事にしようと思いました。子どもの頃に「紅蘭亭」に家族で食事に来ていたこともあって、働くならここだと入社しました。現在は、課長職として調理場全体をまとめており、従業員のフォローや人事を担当しています。

「紅蘭亭」料理例

―そうした課題を解消するために、帳票のシステム化を検討されたということでしょうか。

木庭氏:取引先からインフォマートの『BtoBプラットフォーム 受発注』を紹介されましたが、実は10年ほど前にも一度検討したことがありました。ただ、当時は運用コストの懸念や、ネットやパソコンを使っての業務に慣れているスタッフも少なかったため、導入を断念しました。

今回、約10年ぶりに『BtoBプラットフォーム 受発注』のサービス内容を検討してみると、導入コストも運用コストもリーズナブルでした。加えて、ネット環境も整い、パソコン作業に対する現場の拒否感も当時のようにはありませんでした。取引先の多くが活用していますし、政府が推奨するペーパーレス化にも対応する必要があり、この機会に導入することにしました。日々での仕入伝票整理(パソコンへの入力)がなくなり、80%ほど入力時間を軽減できています。

手入力からの解放と、今後の展開への期待感

―導入の効果はいかがでしょうか。

木庭氏:これまでのように仕入伝票ごとに、業者名、商品名、単価、金額を1枚1枚、会計システムへ入力する手間がなくなりました。月間最低35時間程度は作業していたものが10~15時間程度に抑えられるようになりました。導入して本当に良かったと思っています。

棚卸機能もいいですね。何かしらの食材単価が毎月のように変化していますが、単価の変更は自動的に反映されますし、在庫管理もしやすく、単価もリアルタイムでわかるから便利です。なにより、2時間~4時間ほどかかっていた棚卸作業が半分程度の時間で終わるようになりましたし、金額の打ち間違えがなくなったことは大きなメリットだと感じています。

取引先への請求書処理もスピードアップしました。『BtoBプラットフォーム 受発注』を導入する前は、取引先から請求書を送ってもらって仕入れ内容と照合し、はじめて正しい金額を確認するという感じでした。それが電子化してからは、すでに金額がまとまっていますので、こちらから取引先に「この内容で間違いないですか?」と請求内容を送れるようになりました。経理部の請求作業も照合する時間がなくなったことで、2日、3日は早くなりました。

―今回のシステム導入をきっかけにした、今後の展望についてお聞かせください。

木庭氏:今は受発注に関連した、発注、納品、棚卸といった作業での活用ですが、今後は本部任せではなく調理場がメインとなってメニューを作っていきたと思っています。そのためには、料理ごとの原価表が必要です。インフォマートの『メニューPlus』を使うと効率的にメニュー作成や原価表の作成・管理ができるということなので、そうした取り組みも進めていければと思っています。

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株式会社紅蘭亭

創業1934年
本社所在地熊本市中央区安政町5-26
事業内容中華料理店などの飲食店の経営
公式ホームページhttps://www.kourantei.com/
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