• 受発注

振替伝票の対応にかける時間をほぼゼロに。セントラルキッチンでも活用しています。

株式会社ウエスト|棚卸業務のシステム化で作業を半日から1時間に短縮-BtoBプラットフォーム受発注

株式会社ウエスト

業種 エリア 帳票の種類 従業員数 サービス 創業

1966年3月8日

企業サイト

株式会社ウエストは、1966年に福岡市郊外でレストラン「ウエスト」の1号店をオープンして以来、地域の味として親しまれる店舗を運営しています。うどん、焼肉、生そば、中国料理、中華飯店、カフェと時代のニーズに合わせて業態を展開し、現在は180店まで成長しました。とりわけうどん業態は九州全域に拡大し、生そば業態は関東へも進出しています。

同社では2006年に発注業務のIT化を進め、売上管理や勤怠管理、給与計算、HACCP制度対応などでITを使ったチェーン店運営を行っています。業務の変化や効果について、購買部のご担当者に伺いました。

ココがPOINT!

  • 1

    仕入れ品の価格変更が伝票を探すことなく画面上で確認可能

  • 2

    棚卸機能で毎月の棚卸作業が半日から1時間に短縮

  • 3

    店舗間の食材移動伝票処理は、振替伝票機能によりほぼゼロに

ネット環境もパソコンもない店舗からシステム化によって大きな変化

180店ほど展開されています。どのような仕入れ体制なのでしょうか。

購買部 ご担当者
購買部
ご担当者

株式会社ウエスト購買部 担当者(以下、購買部 担当者):

店舗では業者から直接仕入れる場合と、本部の商品事業部、青果部、セントラルキッチン部から仕入れる場合があります。

本部の仕入れは購買部が食材をはじめとする仕入れ品を一括して発注します。次に商品事業部、青果部が問屋さんのように配送便で各店舗へ小分けして配送する業務を担当します。セントラルキッチン部では仕入れた商品を加工して、配送便に乗せています。

2006年に食材の発注業務をシステム化されています。システム導入の経緯について教えてください。

購買部 担当者:

受発注システムを導入する以前、本部や店舗が業者へ発注する際は電話やFAXで行っていました。当時は約130店舗ほど展開していて、すべての店舗が毎日発注書へ商品を書き出し、5、6件の業者へFAXを流し、流した用紙を所定の場所に保管するといった煩雑な作業がありました。発注作業はつきっきりで行うため、その間は他の仕事はできません。FAX番号を間違えるなども課題となっていました。

業務の効率化を図るために受発注をシステム化しようと、インフォマートの受発注システム『BtoBプラットフォーム 受発注』を導入することになったのです。

業務をシステム化するのは当社では初めてのことでしたので、まずは経験を積むつもりで出店の少ない関東圏の店舗からスタートしました。そして、関東圏での導入から約半年後に九州の店舗でも一斉に導入したのです。

導入するにあたり、苦労されたことはありますか。

購買部 担当者:

当時は店舗にインターネット環境どころか、パソコンもありませんでした。店舗の従業員には年齢の高い者も多く、それこそパソコンの電源の入れ方やマウスの使い方の説明からはじめたため、導入時の教育はやはり大変でした。とはいえ、発注業務は日々のことですから、毎日使ううちに慣れていきました。

現在では、『BtoBプラットフォーム 受発注』をすぐに使えるようにパソコンのデスクトップにショートカットを作ったり、ここから発注作業を開始しますといった基本的なことを教えたりするくらいです。新規のスタッフや使い方を知りたいスタッフへのレクチャーは、店舗単位で店長やブロック長が個別で行っています。

全店にネット環境とパソコンを設置したのは『BtoBプラットフォーム 受発注』の導入のタイミングでしたので、当社のデジタル化を進められたきっかけでもありました。現在では店舗からのPOSの売上データ、勤怠管理、HACCP制度対応もWEBで入力、管理しデジタル化を進めています。

IT化により、業務にはどんな変化があったでしょうか。

購買部 担当者:

受発注システムの導入でFAXを送る手間が一切なくなりました。FAX番号の間違いによる発注ミスもゼロになりましたし、何より仕入れ金額が1日単位はもちろん、1カ月の仕入額も簡単に見られるようになったことは大きな利点だと感じています。

他にも一括して仕入れた商品を各店舗へ送る際に、納品書を作成して毎日150枚ほど配送便で送っていました。『BtoBプラットフォーム 受発注』上で一括管理することによって、店舗でもシステム上で納品書を受け取ることができるようになったため、紙の削減量はかなり大きいです。

デジタル化で店舗と本部間の受発注もシンプルに

店舗と本部の受発注業務は改善されましたか?

購買部 担当者:

システムを導入する以前は、店舗がアイドルタイムになる14時から17時半にかけて本部では追加発注の電話が毎日鳴りっぱなしでした。店舗からの電話を受けると、注文内容を一旦メモ書きして、電話が止んだタイミングで手書きで仮伝票を作り、倉庫担当者に伝えます。その間にも電話がかかってきますので、それを受けての繰り返しです。毎日交代で事務員1人が担当していたため、常に業務に追われていました。

受発注システムを導入したことで、店舗からの発注がシステム上でできるようになったので、ずっと鳴っていた電話がなくなりました。仕事の負担も大きく減り、他の業務を進められるようになりました。

その他にも商品の単価が変わっていた場合、『BtoBプラットフォーム 受発注』の画面を開くと、単価の変更通知が来ていることを知らせてくれますし、画面上の伝票でも、単価の変更があった部分の色が変わって知らせてくれるので助かります。単価の変更があれば、本部で一括して変更することで店舗での単価も変わるので、単価の間違いがありません。値上げや値下げがすぐに確認できるので、仕入れの際にも役立っています。

分からないことがあった際に質問できる「チャットボット」も便利です。画面の右下に出てくるポップアップ画面に、分からない作業の単語を入力すると、関連する作業の説明がすぐに出てくるので、かなり助かっています。

半日以上かかっていた棚卸作業が1時間で完了

棚卸作業はどうされていたのでしょうか。

購買部 担当者:

『BtoBプラットフォーム 受発注』の棚卸機能(※)を使って作業しています。以前は、各店舗ですべての商品と数量を紙に書き出したうえで在庫金額を出して本部へ送っていただき、処理を行っていました。どの店舗でも月初めに半日以上かかっていたのです。

※『BtoBプラットフォーム受発注』オプション機能

棚卸機能を使うことで、店舗では在庫の数量を書き出した後、システム上の棚卸管理に入力すれば、本部で一括して内容を確認できるので、とても便利になりました。半日かかっていた店舗の棚卸作業は、1時間もかからずに終えることができます。

振替伝票機能も利用されていますね。

購買部 担当者:

もう1つ便利だと思うのが振替伝票機能(※)です。当社では、店舗間で仕入れ品を移動する際にはシステム上で振替伝票を作成しています。以前は、複写式の伝票を書いて本部へ送り、本部で入力していました。店舗数も多いですから、月末月初には担当者2人で確認と入力作業に2、3日は時間を取られていたんです。しかも紙でのやり取りですから、伝票が行方不明になることもありました。

※『BtoBプラットフォーム受発注』オプション機能

それがシステムの振替伝票機能を使うことで、商品のやり取りが都度システム上で処理されますから、アナログな紙面での処理がほぼゼロになりました。時間の削減はもちろん、正確性においても効果が大きいです。

システム導入による省力化で、さらなる業務効率化を目指す

今後の展望について、お聞かせください。

メニューイメージ:うどん

購買部 担当者:

当社ではさまざまなシステムを導入していることにより、店舗の売上管理から最終的に経営戦略を立てるための財務部門へ落とし込むまでにやや手間がかかる部分があるため、そうした流れを簡素化したいですね。

また、もっとも大きいのが人材の課題です。コロナ禍の影響も受け、店舗運営の人材の獲得が難しいため、システム化による省力化は必須です。その上で店舗の売上を伸ばし、新規店舗や新規業態を出店していけるように、全社で取り組んでいきたいと思います。

※掲載内容は取材当時のものです。

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