ココがPOINT!
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1
担当者ごとにバラバラだった請求書フォーマットを統一
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画面に沿って入力するだけでインボイスの発行が可能に
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3
受け取った請求書の支払状況の確認が容易に
事業の拡大にともない増える請求業務と請求書フォーマット
事業内容と財務部の担当業務について教えてください。

財務部 財務制度担当 課長(以下、課長):
当社の主力事業は売上の9割を占める鉄道事業で、9路線、180駅、総路線距離195.0kmの地下鉄を運営しています。そのほかの事業として駅構内の『Echika』をはじめ、駅構内店舗や商業施設の運営等を行う流通事業、オフィスビルの賃貸等を行う不動産事業、光ファイバーケーブルの賃貸等を行う情報通信事業があります。
財務部は、決算、予算、資金調達、購買を所管しており、その中で財務制度担当は基幹システムの更新と新しい会計基準への対応、さらに経理業務の効率化を担当しています。
まず請求書の発行業務について教えてください。

財務部 財務制度担当 課長補佐(以下、課長補佐):
請求書は、主にテナント事業者への賃料など鉄道以外の事業で発行します。もともと当社の売上はお客様からいただく運賃がメインです。そのため、請求書を発行するという文化があまりありません。実はこのことが請求書発行の課題になっていました。
課長:
というのも発行に関わる各部署の担当者は各々で、ワードやエクセルなどを使った紙の請求書を作成、郵送していたのです。フォーマットが不揃いだったり、通し番号がなかったりと、管理の面で課題がありました。一方で、オフィス賃料の請求などBtoBビジネスの取引件数も増えており、請求書管理の一元化は必須でした。
そうした課題があったため、インボイス制度への対応を良い機会と捉え、フォーマットを揃えて請求書管理の一元化を実現したいと考えたのです。
一方の受取請求書についてはいかがでしょうか。
課長:
当社では受取請求書の数が圧倒的に多いです。電車を動かすための電気料金や日々の運行に必要な業務の委託費、ホームドアやエレベーターの設置やメンテナンスといった駅の工事費など、月におよそ2,500通を受け取ります。
課長補佐:
その受取請求書のほとんどが紙でした。各部署に請求書が届き、上長の承認を経て各部署で会計システムへ入力し、最終的に経理に届くという流れです。現在は、会計システムの入力業務をシェアード会社(グループ企業において、複数の事業部で発生する間接部門の業務を一箇所に集約し、業務効率化を図るサービスを実施する会社)に集約する過渡期の段階で、一部の部署では受取請求書の上長承認後は、シェアード会社で処理する流れになっています。
課長:
一方で、例えば担当者個人のメールアドレスに届く請求書などは、電子帳簿保存法(以下、電帳法)の対応に向けた課題でした。社内規定に則った確実なフォルダ保存を全員で徹底できるのか、受領者任せになるため懸念があったのです。各担当者が意識せずとも簡単に、しかも法令に対応した形で保存できる方法を探しており、それをクラウドサービスのプラットフォーム上で実現できればと考えていました。
インボイス制度、電帳法への対応では、ほかにどのような不安がありましたか?
課長:
交代勤務といった勤務体系である上、特に請求書の受取を行う部署が100を超えるため、法令対応についての教育や研修の調整だけでも相当大変です。そのため、各部署における請求書の業務フローは大きく変えないデジタル化を、受取と発行の両面で模索していました。
取引先からの通知で社内に生まれた、デジタル化への問題意識
『BtoBプラットフォーム 請求書』の導入経緯について教えてください。
課長補佐:
基幹システムの更新と並行して、経理業務の効率化を進めるにあたり請求書のクラウドサービスの導入を検討していました。そのタイミングで、大口の取引先である大手鉄道事業者から、当社の各部署に『BtoBプラットフォーム 請求書』を導入する旨の通知が届いたのです。
大手鉄道事業者とは、相互直通運転を始めとする密接な運営関係があります。そのため取引も振替輸送の精算、共同で管理する駅の使用料や電気の供給の精算など多岐に渡り、関係部署はそれぞれ異なるのです。請求書の受取、発行両方の通知が、多くの部署に届きました。

財務部 財務制度担当 担当者(以下、担当者):
通知が届いた当初は、各部署から「どのように対応すればよいのか?」「このような書類が届いたが、部署で利用してよいか?」という問い合わせが殺到しました。その際は、財務部で情報を集約するので、一旦は何もせずにしておくように話しました。
課長:
ただ、その通知が全社的にも「何か世の中が変わるようだ」と追い風になりました。「同じ鉄道会社ができるなら、自分たちもできるのではないか」と。それまでは経営課題だったテーマが各部署の担当レベルまで問題意識として捉えられるようになったのです。インボイス制度と電帳法への対応を理由に、請求書業務のデジタル化、効率化を進める機運の醸成が進みました。
担当者:
時期的にも、当社でシステム導入を具体的に検討していた段階でした。数多くサービスがあるなかで、『BtoBプラットフォーム 請求書』が良さそうだと考えていたところだったので、通知をきっかけにシステム設計や当社の基幹システムとの連携について調べていく流れができました。
インボイス対応と合わせ、請求書フォーマットの社内統一を実現
稼働までの準備と稼働後についてお聞かせください。
課長補佐:
システムの導入にあたり、すでにアカウントを持っている部署が意外に多かったのが印象的でした。既存の取引先から『BtoBプラットフォーム 請求書』で発行したいとのご要望があって、アカウントを取得していたんですね。『BtoBプラットフォーム 請求書』の認知度が高かったこともあり、導入に対する拒否反応などはほとんどありませんでした。
担当者:
実際に稼働して感じたのは、『BtoBプラットフォーム 請求書』のフォーマットに合わせて請求書を発行すれば、自動でインボイス制度に対応した税率計算をしてくれるので便利だということです。各部署の担当者に法令対応の知識がなくても、これまでのようにワードやエクセルに入力していた作業をプラットフォームの画面上で行うだけで、法令に則った請求書を作成できるのは安心できます。
課長:
発行において一番の課題だったフォーマットの統一も実現できました。一部、紙の請求書での発行を希望する取引先も残っておりますが、発行のデジタル化はおよそ5割達成しています。
月に2,500通の受取請求書については、いかがでしょうか。
課長:
現在『BtoBプラットフォーム 請求書』で受け取る請求書は、月に100通程度に留まっています。理由は2つあります。1つは取引先が大企業などで、すでに紙やPDFで請求書を発行するシステムを自社で構築されているため変更ができないといった場合です。
もう1つの理由は、当社で進めている新しい基幹システムへの移行に関係します。現在、移行の過渡期であるため、各部署では『BtoBプラットフォーム 請求書』で受け取って紙に印刷して起票する流れのままとなっています。各担当者としては、現時点でのデジタル化にそこまで大きな効果はなく、取引先への案内にも二の足を踏んでしまいます。
とはいえ、『BtoBプラットフォーム 請求書』で届く請求書は、インボイス制度に則った請求書なので各担当者も安心して処理を回せているようです。また、請求書を一元管理できるため、支払漏れの確認が簡単になったというメリットも感じています。
基幹システムの移行が完了し、『BtoBプラットフォーム 請求書』で受け取った請求データが会計システムまでペーパーレスに連携できるようになれば、各担当者レベルでも効率化を実感できるので、デジタル化率も大きく向上すると期待しています。
最後に今後の展望についてお聞かせください。
課長:
私たちが担当するプロジェクトのうち、クラウドサービスによる業務改善は『BtoBプラットフォーム 請求書』の稼働により緒に就いたところです。さらに基幹システムの更新プロジェクトを成功させ、請求書の受取と発行も自動連携して、経理業務のさらなる効率化を図っていきます。
また、人口減少社会という大きな課題については、お客様はもちろん、現在1万人弱いる当社の社員に対しても、さまざまな取り組みを進めていかなければいけません。就労人口の減少も見据え、働き方をより便利に、より効率的にするべく、様々な取り組みを推進していきます。
※掲載内容は取材当時のものです。