ココがPOINT!
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インボイス制度に則った消費税計算とデジタル化に対応
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システム連携で「Concur Invoice」への入力作業ゼロに
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通知書機能の利用で返還インボイスへも対応
大量に発行する紙の請求書の処理、法令対応にも課題が
事業内容と財務管理部の担当業務について教えてください。

財務管理部 主任(以下、主任):
私たちは、「純良医薬品を通じて社会に貢献する 会社構成員を通じて社会に奉仕する」という経営理念のもと、医療用医薬品の研究、開発、製造、販売を行う製薬会社です。医療用医薬品とは、医師に処方箋を出してもらい、薬局で調剤してもらう薬のことです。
社員数は単体で1,333名、長野県内に3つの研究所と2つの工場、新潟県に1つの研究所があります。私たちの所属する財務管理部は本社にあり、企業会計と租税実務はすべて本社で担っています。
まず請求書の発行業務について教えてください。

財務管理部 実務担当者(以下、担当者 ):
当社は全国に10の支店と配下の営業所を持ち、各地の特約店と呼ばれる医薬品卸売事業者から注文を受けています。当社から特約店へと販売し、病院や処方箋薬局など医療機関に納品される仕組みです。請求書は、特約店146社に発行しており、その中でデジタル化しているのは8割にあたる117社です。請求書の発行先は、支店・営業所ではなく、本社の財務管理部で一括して行っています。
『BtoBプラットフォーム 請求書』を導入する前の業務フローと課題について教えてください。
担当者:
当社から車で30分ほどの場所に、グループ会社のシステム会社があります。販売管理システムから出力したデータをシステム会社へ転送すると、紙に印刷し、当社まで持ってきてくれます。束になった大量の請求書を、取引先ごとの枚数と内訳の書かれた一覧表を見ながら、A社は3枚などと仕分けして封入していきます。誤って別の取引先の請求書が紛れてしまわないように、注意が必要です。
それに郵送では届くまでに時間がかかります。取引先によっては、「請求書の締め処理の関係ですぐに請求書を送って欲しい」という会社もあります。その場合、紙の請求書に押印してから、複合機でスキャンして、メールやFAXで送っていました。
主任:
もう1つの課題として、自社の販売管理システムでは消費税額の計算がインボイス制度に対応していない点がありました。制度が始まる前に解決しようと、制度開始の1年前から検討をはじめたのです。
導入の決め手になったことは何でしょうか?
主任:
他社サービスとも比較しましたが、個人的にはすでに『BtoBプラットフォーム 請求書』だと決めていました。決め手は、記載要件の充実と、課題であった消費税計算をサービス側で行なってくれる点です。また、インボイス制度だけでなく、電子帳簿保存法(以下、電帳法)にも対応しており、当社だけでなく、請求書の受領側である取引先にもメリットになると考えました。
もちろん業務の生産性向上においても、紙からデジタルに代わることで作業時間は短くなりますし、コスト削減にもつながります。制度対応と効率化、トータルで評価して導入を決めました。加えて、当社と医薬品の共同開発をするなど、関係の深い製薬会社様からの勧めも安心材料となりました。
導入後の業務フローの変化と効果について教えてください。
担当者:
販売管理システムからCSVデータを『BtoBプラットフォーム 請求書』にアップロードすると、消費税計算済みの金額が画面に表示され、それらをまとめて上長が承認すれば、すぐに請求書を発行できます。書面を希望される一部の取引先に対しては、「郵送代行サービス」を使って紙の請求書を自動で郵送しており、煩雑だった取引先ごとの仕分けや封入作業はすべてなくなりました。
導入前は、月初第2営業日から封入作業を始め、第3営業日の午後一番で発送していましたが、導入後は第2営業日の朝にデータをアップロードして、昼頃には発行済みとなっています。郵送の場合、北海道や九州では、1週間以上かかることもありましたが、データだとすぐに届くため、「早く請求書を送って欲しい」という要望にも応えられるようになりました。
主任:
作業負担や作業時間はかなり減って、残業は一切なくなりました。印刷や郵送にかかる経費や人件費を合わせると月間で約12万5000円のコスト削減にもつながっています。
優れたUIで、ユーザーがすぐにシステム連携の便利さを実感
受取請求書についても教えてください。
主任:
受取請求書で対象となるのは、主に販管費です。事務所で購入したものや販促物の制作費、派遣社員の人件費などがあり、いわゆる医薬品製造の原価となるものは含まれません。
当初は、請求書の発行をメインに検討していましたが、受取業務でも効率化を実現できそうだと考えました。といいますのも、販管費で受け取る月に2,000通の請求書の中には、『BtoBプラットフォーム 請求書』で受け取っているものがあったのです。当社で電帳法対応を見据えて導入した『Concur Invoice』に、『BtoBプラットフォーム 請求書』が連携していることにも、魅力を感じました。
受け取った後の業務フローについて教えてください。
主任:
基本的に、各営業所の担当者が請求書を受け取って『Concur Invoice』に起票し、基幹システムに取り込むという流れは、以前から変わりません。実は各担当者が取引先からの要望で、個別に『BtoBプラットフォーム』のIDを取得している事例が判明し、現在は、そうした個別のIDを本社と結びつける作業をしています。
IDを紐づけるとすぐに『BtoBプラットフォーム 請求書』の画面上に『Concur Invoice』連携のボタンがわかりやすく出てきます。ユーザーインターフェースの良さから、こちらが案内するより早く、「ボタンが表示されました!」と、クリックしてくれる担当者もいるほどです。受け取った請求書がボタンひとつで『Concur Invoice』に連携され、起票の入力作業がほぼゼロになったと、担当者はみんな喜んでいます。
2,000通ある受取請求書のうち、『BtoBプラットフォーム 請求書』で届くものは数としてはまだ少ないですが、受取から基幹システムまでシームレスにデータが連携するのは、とても素晴らしいことだと思います。副次的に、請求書の保管や経理処理にかかる人件費など、月間で約30万円程度の削減効果もありました。
支払通知書のフォーマットの統一と法令対応の実現
取引先へ支払通知書を発行する、「通知書機能」もご利用いただいています。
主任:
私たちにとっては待望の「通知書機能」でした。当社では、特約店に対する販売奨励金に対する返還インボイスとして、支払通知書を発行します。請求書の発行先である特約店の数とほぼ同じ約140社が対象です。
インボイス制度への対応では、利用するサービスはなるべく少なく、すでに契約しているサービスで完結したいと考えていました。だからこそ、『BtoBプラットフォーム 請求書』の通知書機能には、とても興味があったのです。
導入前後の通知書発行の業務フローについて教えてください。
主任:
『BtoBプラットフォーム 請求書』の導入前、支払通知書の書式は当社書式や先方書式などバラバラで、エクセルや手書きもありました。各営業担当者で作成し、特約店の了解をもらった上で発行します。営業担当が社内システムに入力した通知書のデータは、東京本社の特約店担当部署で集計、基幹システムへアップロードし、私たち財務管理部はそのデータをダウンロードして経理処理する流れでした。
導入後は、東京本社の特約店担当部署がCSVデータをアップロードした段階で、通知書が発行される流れになりました。発行は電子か郵送代行で行なっています。通知書のデータは、AI-OCRのサービスでスキャンして『Concur Invoice』に取り込み、財務管理部はそのデータを元に支払い処理を行います。
「通知書機能」を利用されて感じるメリットは何でしょう。
主任:
まず、バラバラだった通知書の書式をインボイス制度の要件を満たしたフォーマットに統一できました。電帳法対応においても、当社での保管はもちろん、取引先も当社発行の支払通知書の保管で対応可能です。また以前は一部にあった、営業担当者が印刷した通知書を直接、取引先へ持参するケースもなくなりました。
最後に今後の展望についてお聞かせください。
主任:
製薬会社では個人の医師や大学教授に対する支払いも多く発生します。これは医薬品業界特有で、多くの薬品会社さんも同様の課題をお持ちだと思います。講演料や原稿料、臨床試験に協力いただいた際の協力費といった支払は、医療機関等の関係の透明性ガイドラインに則って、内容を公表する必要があるのです。個人情報の取り扱い等の難しさで現在はすべて書面で処理していますが、支払いに付随する業務負担が多く、デジタルで効率化できないかと模索しているところです。
また、『BtoBプラットフォーム 請求書』に期待しているのは、デジタルインボイスの国際規格である「Peppol(ペポル)」への対応です。先日報道で、デジタルインボイス推進協議会(EIPA:エイパ)で実施した、異なる製品やサービス同士での相互接続テストが成功したとの発表がありました。他社サービスを利用している同士がデータを相互にやりとりできれば、より利便性も高まります。EIPA幹事企業でもあるインフォマート社の展開を、心待ちにしています。
『BtoBプラットフォーム 請求書』の導入で実現した業務負担の軽減をきっかけに、そのほかの課題にも目が向くようになりました。これからも、よりよい業務効率化を目指して取り組んでいきたいと思います。
※掲載内容は取材当時のものです。