2019年2月20日(水) 、『第2回 経理ステーション(BtoBプラットフォーム請求書 ユーザー会)』が開催され、経理・財務部門の担当者、責任者を中心に22社32名のユーザーにご来場いただきました。 本イベントは、『BtoBプラットフォーム 請求書』をご利用中の企業を対象に「導入・活用のノウハウ」を紹介・共有するイベントです。 2部構成になっており、第1部は「ユーザーのシステム活用事例のご紹介」、第2部は「経理部門の方々の交流を目的とした懇親会」という構成になっており、開催後に実施したアンケートでは、81%の来場者様に「次回も参加したい」と回答いただき、非常に満足度の高い会となりました。

- 他社の運用方法を聞けて参考になった
- 電子化率を上げる方法を知れて良かった
- 他社の経理と情報交換ができて参考になった
当ページでは登壇者として自社における活用事例をご紹介いただいた、株式会社カルタス様、関彰商事株式会社様のプレゼンテーションの一部をご紹介します。
【第1部】ユーザーの事例紹介
発行株式会社カルタス
東京都に本社を置く、紙製品の卸売業
電子化率80%で年間300万円、400時間の削減を実現
導入前の課題
これまで弊社では、取引先へ発行する請求書を各営業担当が作成していました。締め日を5日、10日、15日、20日、25日、月末と五十日全てに設定しており、その度に営業は請求書を発行しなければならないという状態でした。 請求書の締め作業が終わったら営業担当が請求書を作成・印刷・封入し、切手を貼って郵送していました。締め日の翌日は、営業の社員40名も外出することなく請求書の発行業務を行っていました。 また、営業担当毎に、他の営業担当や、物流・受注など他部門へ請求書発行を委託している場合もあり、業務が属人化し、いつ誰がどの請求書をどこに送っているのか管理できていませんでした。そのため、担当変更になった場合など、引継ぎ漏れがあった場合は、請求書の発行漏れが発生し、お客様にご迷惑をおかけしてしまうことも頻繁にありました。 その他にも、自社システムから自動で出力される請求書の他に、お客様からいただく「独自のかがみを付けてくれないか」「納品書もくれないか」といった細かい要望に対し、営業が個別で対応していたので、請求業務が煩雑・属人的になっていました。 そんな時に『BtoBプラットフォーム 請求書』を紹介され、これであれば課題を全て解決できると考え導入を決意しました。
社内における導入時の苦労とポイント
システムの導入という新しいことに取り組むにあたって、社内で協力が得られなかったり、説明が上手くいかないことが多々あるかと思いますが、弊社の場合、経営会議の議題に挙げてもらい、承認を得られたので反対意見が出ることがなく、まず一歩目を踏み出すことができました。 次に、全ての部署の関係者を集め、社内向けの説明会を実施し、資料・Q&A集を配布しました。システムについて理解していない営業担当者に対しては、運用を始めてから質問を個別に受ける形で地道に理解を深めていきました。そして、問い合せ窓口を一本化し「困ったら経理部に回してくれて構わない」と伝えることで、それなら取引先に案内し易いと営業もスムーズに取引先へ案内できるようになり、社内の混乱を防ぐことができました。
取引先への案内について
取引先への案内は段階を踏んで行っていきました。まず第1ステップとして、全取引先に一斉に請求書の電子化についての告知をFAXで配信しました。案内はインフォマートに代行してもらったので、当社側では特に何も行うことはありませんでした。この案内により、約30%の取引先との電子化を実現できました。
第2ステップとしては、インフォマートに「電話代行サービス」(電子化の案内を電話にてインフォマートが代行するサービス)を実施してもらい、電子化を促進しました。その結果、電子化率は20%伸び、50%まで到達しました。
その後、電子化率50%~60%あたりで伸び悩み困っていたところ、「郵送代行サービス」というものがあるとインフォマートから案内を受けました。「郵送代行サービス」は、請求書の郵送をインフォマートに代行してもらえるというものでした。請求書のかがみだけで明細は載っていない圧着はがきで請求書を送り、「明細はBtoBプラットフォームにログインしてご確認ください。」といった案内も同時に行いました。
そして、次の締め日より圧着はがきの請求書に随時切り替えていきました。そうしたところ、伸び悩んでいた電子化率が一気に20%上がり、現在80%まで到達しました。
取引先から問い合せを何度もいただきましたが、「物流費が高騰してる中、少しでも適正な価格で商品をお届けしたいと考えて、請求書の電子化によるコスト削減に踏み切りました。何卒、ご理解頂きますようお願い申し上げます。」と丁寧にご案内することで、システムの導入についてご理解いただけました。また、少なからず「はがきの方が助かる」という声もあったので、この方法を取ってよかったなと実感しています。
また、PC環境がないというお客様も多くいて、そういった方々へも「郵送代行サービス」にて請求書を発行しています。請求データをアップロードするだけで、電子請求書と紙の請求書を同時に発行することができるので、メリットを感じています。
郵送代行サービスの詳細はこちら
『BtoBプラットフォーム 請求書』導入による効果
『BtoBプラットフォーム 請求書』の導入により、経理部で請求書業務を一本化することができました。具体的な効果としては、年間300万円のコスト削減ができました。ほとんどが人件費と切手代なのですが、これだけ削減できたので請求書の電子化は成功だったと感じています。また、紙を年間6万枚削減でき、作業時間も年間400時間ほど削減できました。 現在では、締めが終わった段階で社内システムから請求データを取り出して、データをBtoBプラットフォームにアップロードしてあげるという作業だけになり、これまで40人×6時間掛かっていた請求書業務が、私1人でも1時間程度で完了できるようになりました。 また、電子帳簿保存法に適応しているため、請求書の控えやPDFデータの保存も不要になっており、業務改善効果を感じています。今後の活用としては、グループ会社2社でも電子請求書をやっていこうという方針です。グループ会社内の請求書も紙でやり取りしているので、それを電子化できれば照合作業等もなくなり、更に請求書業務が捗るようになると考えています。 電話代行サービスなど、電子化率をアップさせる施策の詳細はこちら
質疑応答
Q1:ログイン率80%まで到達するまでの期間はどれくらいでしょうか?また、経理部として一番感じているメリットは何ですか?
A1:1年程度です。メリットとして感じているのは、管理の一本化が出来るようになり、請求書を送っているのか、送っていないのかが一目でわかるという点です。支払期日が過ぎても入金がない場合等、すばやく請求書の確認が出来るようになりました。
Q2:導入に携わるプロジェクトのメンバーの数はどれくらいですか?
A2:2名体制で行いました。
『BtoBプラットフォーム 請求書』について
詳しくはこちらをクリック
受取関彰商事株式会社
茨城県に本社を置く、石油製品の卸小売業
電子化率70%で年間120万円、750時間の削減を実現
導入前の課題とフロー
システム導入前の請求業務のフローについてですが、請求書を取引先から受け取ったものを、各営業担当者に渡して、営業の責任者が承認したら、経理部へ回すというフローでした。 弊社では財務会計の月次決算早期化を目的に業務整理をしていました。請求書の受取における課題として、各営業拠点に届く仕入や経費の請求書の経理部への提出が遅れるというケースがありました。遅れる原因としては、取引先の発送の遅延、郵送中や社内の承認中の紛失。また、営業は日中外出しているので、担当者のいる営業所から、本社の経理部へ送られてくるまでに時間的なロスがあったり、担当者が提出を忘れてしまうというケースもありました。請求書の受取状況を把握できれば防げると考えていたのですが、400社近い取引先からの請求書を全てチェックするには限界があると考えていました。 そうした中で、請求書の電子化について考え、会計・財務EXPOというイベントに足を運んだ際に、インフォマートの『BtoBプラットフォーム 請求書』と出会い、請求書の発行だけでなく受取も電子化し、受取状況をリアルタイムで確認できるということを知り、これであれば弊社の課題を解決できるのではないかと考え導入を決意しました。
導入時の苦労
社内・社外問わず、システムの概要・操作方法を理解してもらうという点で導入時に苦労しました。社内では日報報告なども全てWEB上で行っているという影響もあり、基本的にシステム化することに抵抗はなく、導入に対し非常に前向きだったのですが、PCが苦手な担当者が一定数おり、理解してもらうまで苦労しました。
また、導入当初は問い合せが集中するという事を予測していましたが、問合せ対応をする担当者を各拠点毎に1名と設定していたため、対応に追われ通常業務が滞った、ということもありました。
取引先とのやり取りにおいては、電子請求書の発行のやり方までシステムの操作を覚えていただくという点で苦労しました。また、各拠点や各部門の請求が一つの請求書にまとまって送られてくるというケースがあり、その際は、社内の承認ルートの部分で問題が発生するので、取引先には負担をかけてしまうことになりましたが、請求書を分けていただきたいとお願いをしていました。
導入時の工夫・ポイント
システムの操作をしっかり理解してもらうことで社内の担当者の業務時間削減・業務効率化につながりました。 取引先向けに説明会を計4回実施し、「導入の趣旨」・「システムの概要と操作方法」・「取引先のメリット」を説明していました。稼働初期の段階でこれらの内容を直接伝えることで取引先の理解を深め、スムーズに導入ができたと感じています。 取引先のメリットとしては、『BtoBプラットフォーム 請求書』で請求書を発行すれば、請求書紛失による支払い遅れがなくなるという点や、取引先の郵送代金の削減につながるということを伝えていました。 また、稼働時にログインいただけていない取引先へは、約2カ月ほどインフォマートによる「電話代行サービス」を利用して継続的に案内を実施することで電子化率を向上させていきました。更に、取引先からの問い合せに対しては、訪問して操作説明を実施していました。 電話代行サービスなど、電子化率をアップさせる施策の詳細はこちら
導入効果
導入の効果としては、現在、電子化率約70%で、年間120万円のコスト削減、5000枚の紙の削減、作業時間は年間750時間短縮することができました。今後の展開としては、未導入部門での導入や、グループ会社への展開を検討しています。また、請求書の発行についても電子化できないか検討しています。
質疑応答
Q1:システムの仕様に合わせて業務フローの変更はありましたか?
A1:特に業務フローの変更はありませんでした。システム連携についても、事前に打ち合わせをすることで問題なく進めることができました。
『BtoBプラットフォーム 請求書』について
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【第2部】懇親会の様子
会場を変え、懇親会スタート
第1部のユーザーの事例紹介が終了し、第2部の懇親会を行いました。バイキング形式の軽食と、アルコールやソフトドリンクを交え、普段なかなか話す機会のない経理担当者様同士で交流いただいたということもあってか大いに盛り上がり、あっという間に1時間の懇親会が終了しました。
第2回の経理ステーションも多くのお客様にご来場いただき、大盛況にて終了となりました。 また今回、事例紹介にご登壇いただいた、株式会社カルタス様と関彰商事株式会社様には、この場をお借りして、再度お礼申し上げます。
弊社では今後も定期的に経理ステーションを開催していくことを予定しておりますので、次回開催の際も、皆様のご参加を心よりお待ちしております。