株式会社エイジーエム取材日 2018年5月30日

無添加・有機食材と自店のレシピを無料で提供。システム活用で飲食店・生産者のWin-Winの関係を作ります。

利用サービス 受発注(発注)規格書(買い手) | エリア 関東地方 | 
事業内容 飲食店営業並びに管理受託業務用食材・資材の販売卸
株式会社エイジーエム

イタリア料理をカジュアルに楽しめる「イタリアン食堂」を展開する株式会社エイジーエム様。同社の特徴は、使用する原材料をすべて公開していること、有機・無添加の食材にこだわること。その理由は、ミアン サミ代表取締役社長の飲食業に対する強い思いにあります。なぜ正確な表示が必要なのか、事業にどう役立てているかを伺いました。

ココがPOINT!

産地やアレルギーの表示で外食の価値を高める

― 「イタリアン食堂」のメニューブックには、食材の産地などを記載されていますね。

代表取締役社長 ミアン サミ様(以下、ミアン社長):弊社は2015年の設立当初から、飲食店としてお客様に提供するメニューはすべて、どんな食材が入っていて、その食材はどこからきているのか、ひとつ残らず明記しようと決めていました。

なぜなら、私がこれまでに外食してきた際、店員から食材の明確な説明を受けた経験が一度もなく、ずっと困ってきたからです。

私は生まれも育ちも日本ですが、両親がパキスタン出身で、文化的に豚肉が食べられないという食の制限があります。また、友人やその家族に、食物アレルギーを持っていたり、ベジタリアンだったりといった理由で食事制限のある方々をたくさん知っています。店側に知識や理解が不足していると、豚肉はダメでもベーコンは大丈夫だと思い込んで提供してしまったり、原材料に何が使われているか答えられないため、制限のある人はそのメニューを注文できなかったりと、外食を楽しむことが難しくなっています。

また、食の制限がなくても、自分自身や家族が口にするものに何が使われているのか、わかっているほうが安心できます。それが体に良いものであれば、より嬉しいでしょう。誰でも週に1回くらい、自分の食生活の中で、産地もわかる有機・無添加食材を使ったメニューを楽しんでいただきたい。そんな思いで、弊社の「イタリアン食堂」では安心・安全な厳選食材のメニューを、お手ごろ価格で提供しています。

統括料理長:イタリアン業態では珍しく、提供しているすべてのメニューでハム・ベーコン含め豚肉は使っていません。ドリンクメニューで酒類の提供はしていても、料理の原材料にアルコールを使うこともありません。イスラム教の戒律にのっとったハラールに対応するためです。

また、メニューブックにあるすべてのフードメニューでは、食物アレルギー情報を表示していますし、お客様からお問い合わせがあってもすぐ確認できる体制を整えています。

代表取締役社長
ミアン サミ様

飲食店に、メニューをとおして厳選食材も提供するビジネスモデル

― そのメニューは、他社に提供しているようですね

ミアン社長:弊社の事業のひとつに、当店のメニューのレシピや使用している食材を他社にもご提供しています。飲食店の運営は、集客改善や人手不足など、さまざまな問題を抱えています。中でも、中小規模の飲食店で上位の悩みになっている課題のひとつに、メニュー開発があります。

たとえばある喫茶店でコーヒーにはとことんこだわっていても、フードメニューが弱くディナータイムに対応できない、といったケースもあるでしょう。また、有機・無添加の食材を使いたいと思っても調達が難しい、メニューブック自体の製作にも、手間やお金がかかるという悩みもあります。そこで、弊社はそんな課題にたいしての解決策を打ち出しているのです。

― いわゆるフランチャイズ(FC)とは異なるのでしょうか?

ミアン社長:我々はサプライチェーン契約と呼んでいます。加盟店舗は、自店の看板や業態はそのままに、弊社が提供した食材やレシピで、弊社と同じメニューを作ることができるのです。店名や内装を変える必要はないので、より多くの飲食店で弊社のノウハウを応用していただけます。メニュー4品までは無料で、レシピも販促用のPOPも差し上げています。気に入っていただけたら、もっと多くのメニューを月替わりでご契約することも可能です。その他にも、加盟店舗に合わせた調理済みPB商品の開発も行っています。

メニューのイメージ

メニューのイメージ

レシピの管理をシステム化。調理基準書として店舗に提供

― 加盟店へのメニューの提供で、注意していることはありますか?

ミアン社長:同じ材料、同じ作り方のはずなのに、調理スタッフによって味が違ってしまうのが一番の課題です。もちろん技量の差はあるので、誰でもこのとおりに作れば同じ味になるよう、オペレーションの共有がとても重要になります。そこで弊社では、店舗での調理研修の開催のほか、レシピの管理システム『メニュー管理』を使ってレシピを作成し、共有することにしています。

飲食事業マネージメント部 担当者:システムを導入する前は、エクセルにできあがり写真と原材料、原価、工程を記入して、管理していました。これを「調理基準書」として、データと紙の両方を店舗に送っていたのです。

統括料理長:レシピは、私が口頭で説明しながら調理し、それを2人がかりで、カメラ撮影とメモの書き取りをする方法で記録していました。

飲食事業マネージメント部 担当者:40品近くあるメニューすべてにこの作業が必要です。さらに半年に一度、グランドメニュー30品ほどを入れ替えるほか、月ごとの新メニューもありますので、更新作業はとても苦労していました。また、口述筆記だと、実際に言ったことと書いたものに食い違いが生じることがたびたびありました。

ほかにも、工程ひとつひとつに画像をつけて説明しているため、エクセルのデータ量が大きくなってしまい、店舗がダウンロードするのに非常に時間がかかったり、どのファイルが最新か分からなくなったり、セルに入れた数式を壊してエラー表示になったりと、多くの課題を抱えていたところでした。

「メニュー管理」イメージ

飲食事業マネージメント部
ご担当者様

― システム導入後、レシピはどのように作成していますか?

統括料理長:今は基本的な工程や分量を、私がある程度システムに記入して、まずたたき台を作成しています。それをもとに撮影や補足説明の入力をしてもらっています。もともと発注システム『BtoBプラットフォーム 受発注』で画面を操作していたので、エクセルより馴染みやすかったですね。

食材の名前や規格は仕入れデータと連動できるので、画面から選択すればいいのも助かります。また食材の分量を入れれば、メニューの原価も自動的に計算されます。

統括料理長

― レシピにはアレルギー情報もありますね

取締役COO:食材の産地や食物アレルギー情報はメニューブックにも載せるため、基本的にすべての仕入れ品で取引先のメーカーや卸企業に規格書の提出を依頼しています。これも規格書をやりとりするシステム『BtoBプラットフォーム 規格書』を使っています。それまではエクセルで管理していましたが、いつ誰が更新したのかわからないし、リアルタイムで店舗へ情報共有できない課題があったのが、システム導入のきっかけです。現在は、依頼から回収までの時間も短縮できました。さらに『BtoBプラットフォーム 規格書』に入っている原材料情報を『メニュー管理機能』と情報を連携させているから、手作業でのアレルギー転記ミスもありません。

店舗の調理スタッフは、キッチンに置いてあるタブレット端末やスマホでこの調理基準書をいつでも確認できるようにしています。

統括料理長:調理工程だけでなく、メニューごとにすべての原材料が分かるので、どの料理に何を使っているかというお問い合わせを受けても、スタッフ誰もが説明できます。

飲食事業マネージメント部 担当者:たとえば、お客様から「チーズが食べられないのですが、この料理で抜いてもらうことはできますか?」といったお申し出も、レシピを見れば、単純にチーズを抜けばいい料理か、工程上難しいのかといったこともわかります。

ミアン社長:弊社が手ごろな価格でお客様に安心・安全な料理を提供できるのは、便利なITを使っているからですが、何より統括料理長はじめ社内チームによる努力によります。食材ハンターと呼んでいる社員が、日本中の生産地に実際に足を運び、生産者や生産工程の追跡ができる有機・無添加食材だけを集め、無駄なく使いきるメニューの開発を料理長が手がけるといったチームワークがあるのです。

取締役COO

生産者も消費者も、全員がハッピーになるシステムづくり

― 今後の展望をおきかせください。

ミアン社長:弊社のサプライチェーン契約は、広がっていくことによって、生産者さんは食材を全国に流通させていくことができるし、飲食店さんも課題が解決するし、消費するお客様も安心・安全なものを手軽に食べることができる、誰もがハッピーになる本当にWIN-WINのビジネスモデルだと思っています。最初に申し上げたように、弊社は何を提供しているのか一目でわかる、子どもから大人まで安心して食べられるものだけを提供することに一番力を入れてやってきました。これからもそれに特化して、みなさんに喜んでいただきたいです。

料理のイメージ

関連リンク

株式会社エイジーエム

設立2015年4月22日
事業内容飲食店営業、FC店の加盟店募集並びに管理受託業務、食料品の製造加工販売
代表者代表取締役CEO ミアン サミ
本社所在地東京都港区浜松町1-9-12 三宅屋ビル 6階
企業サイトhttp://www.agmcorp.co.jp/index.html
>この企業情報とニュースを見る