2018年 経理・財務の重要ワード(全5回)
第3回 「監査法人対応」
〜売上に関する証憑チェックが増えている?

2017年12月08日

2018年 経理・財務の重要ワード(全5回)第3回 「監査法人対応」〜売上に関する証憑チェックが増えている?

本コラムでは、経理・財務部門の方々が2018年に向けて押さえておきたい5つのワードをピックアップし、各ワードについて簡潔に要点をつかめるよう、経理・財務部門の視点から解説していく。

第3回は、「監査法人対応」について取り上げる。

会計監査は厳格化の傾向に。「売上」と「連結対象会社間での取引」については特に注意

2015年に発覚した東芝の不正会計問題は、経営陣の指示による利益の水増しや費用の先送りなどの数字の操作が背後にあるとされている。よって、それを見抜けなかった監査法人の監査体制が問題視された。

この影響で、最近は監査法人が担当企業に対し、従来よりも慎重な監査を行う傾向が強まっている。特に売上と連結対象会社間での取引に対してのチェックが厳重化しており、経理の現場からは、証憑の抜き出しチェック件数が増えているといった声も聞かれる。

東京商工リサーチの調査によると、2016年に不適切な会計処理を開示した上場企業の数は57社で、2007年の調査開始以来、過去最多となった。急増の背景のひとつにこうした会計監査の厳格化があるとみられる。

不適切会計開示企業推移・不適切会計内容別

東芝の不正会計問題がここまで深刻化した背景には、約47年もの間、同じ監査法人が監査を担当したことで、十分な検証が行われなかった可能性が指摘されている。これを受けて、金融庁では監査法人のローテーション(交代制)導入を視野に入れた検討に乗り出している。

一定期間で監査法人の交代を義務付ける強制ローテーション制度は、すでに欧州が最長10年とする制度を導入している。スタートして間もないため具体的な成果については未知数であるものの、今後の検討次第では日本でも適用される可能性はあるだろう。通常、監査法人が新しく担当する際は、その企業を理解するため3年ほどかけて様々なチェックを行うのが一般的で、特に初年度は対応する経理部門の負担も大きくなる。

また、2020年3月期からは監査基準を改訂するといったニュースも報じられている。細かい報告義務を定めない現状の基準を改め、詳細な報告書を求めたり、監査プロセスの開示や会計士の意見を加えるといったことを検討するという。監査が厳格化すれば、より多くの時間とコストを要する。すでに、一部の監査法人では監査報酬を値上げする動きも見られており、金融庁の決定次第では監査コストが膨らむこともあり得る。

もし、これらの検討事項が現実化すれば、会計監査を要する企業の経理・財務部門への影響は大きい。これらを念頭に置いた上で、現段階で対応すべきは、監査法人対応に時間をとられすぎないためにも、先述の働き方改革と同様に、業務フローを見直しマニュアル化を進めたり、平準化を進め業務負担を軽減することで、全体のスピードアップを図りたい。

準備POINT
  • 1「売上」と「連結対象会社間での取引」の資料は整理しておく
  • 2チェック負担軽減のための、システム化・マニュアル化の検討を
  • 3「監査法人のローテーション制度」の検討状況等、今後の動向を注視
  1. 第1回働き方改革
  2. 第2回働き方改革・実践事例
    〜コカ・コーラ イーストジャパンにおける経理部門での取組みとは
  3. 第3回監査法人対応
  4. 第4回電子帳簿保存法
  5. 第5回軽減税率&フィンテック

本コラムの監修

株式会社タナベ経営

1957年創業の日本の中堅・中小企業向け経営コンサルティングのパイオニア。全国主要10都市にファームを展開し、コンサルティング領域は医・食・住宅・建設をはじめとした業界別、経営テーマ別、プロモーション、人材育成と幅広い。
http://www.tanabekeiei.co.jp/

JPX 東証一部上場 証券コード:9644

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