株式会社松商掲載日 2024年1月25日

『TANOMU』で毎朝の出荷作業が20分短縮。
業務の属人化をなくし、働きやすい環境を作ります。

利用サービス TANOMU | エリア 関西 | 
事業内容 業務用食肉の加工・製造・卸販売ほか | 取材日 
株式会社松商

大阪を拠点に業務用食肉の製造・加工・卸販売をする株式会社松商様。飲食店、小売店、給食事業者などの取引先の要望に合わせて商品を加工することで、取引を拡大してきました。

注文が増えるに連れてFAX注文書の受注処理が負担となり、LINEを使った受発注システム『TANOMU』を導入。商品の受注確認が早まりピッキングや配送の負担が軽減されました。

ココがPOINT!

商品開発に強みのある食肉卸

―業務内容について教えてください。

専務執行役員 村上雅佳氏(以下同):当社は業務用の食肉卸として、大阪、兵庫、京都、奈良などのエリアに商品を配送しています。食の安全安心には特に注力して、自社の加工場は社団法人大阪食品衛生協会の「大阪版食の安全安心認証制度」認証を取得しています。

お取引先の6割が飲食店様で、その他は病院や老健施設の給食、小売店様です。ご要望に合わせた商品加工や配送指定に対応しているので、人手不足などの負担軽減にもご協力できると思います。

株式会社松商 専務執行役員 村上 雅佳 氏株式会社松商
専務執行役員
村上 雅佳 氏

また、PB・OEMでの商品開発を行なっており、飲食店様のEC事業や小売店様向けにローストビーフ、チャーシュー、ハンバーグといった主要アイテムを小ロットからご提供できるのが弊社の強みです。

株式会社松商メニュー例:ハンバーグ

システムへの信頼度は導入における重点項目

―受注業務はどのように行なっていたのでしょうか。

お取引先からの受注は、1日あたりFAX100件、LINE10件、電話10件、留守番電話5件で、合計120件ほどです。ほかに大口のお客様からは、インフォマートの『BtoBプラットフォーム 受発注』経由で届きます。

圧倒的にFAXでの受注が多いため、商品名を入れた当社専用のFAX注文書を用意してお取引先に数量を書いて送信いただくようにしていました。しかし、多くの飲食店様は発注が夜中の11時から3時にかけて集中するため、FAXが混み合って届いていないことがあったり、フリクションペンで書かれた文字が消えて読めない、電話で確認したいが営業時間外で連絡がつかず、仕方ないので予測して納品するといったこともたびたび発生していました。結局は、受注内容をまとめるのに余計に時間がかかって負担が発生していたのです。お取引先にとっても、送ったFAXが届いているか連絡されることもあり、お互いにとって不要な作業と感じていました。

―スマホで受発注できるシステム『TANOMU』を導入されています。

商品をピッキングする際、受注内容をノートに書いて数量を纏めた表を作っていたのですが、これも課題に感じていました。注文をFAXでなくデータで受け取ることができれば、そうした集計作業も楽になります。何かいいシステムはないかと思い、導入を検討していました。

当初はインフォマートとは別の会社のシステムを導入する話を進めていたのですが、インフォマートからも同様の受発注システム『TANOMU』があると聞いたのです。もともと当社ではインフォマートのシステムを導入していたので信頼性は高かったこともあり、詳しく話を聞くことにしました。

受発注システムに限らず、業務システムは長く使うものです。そのため、システムが永続的に更新されて、安心して使えることは重要です。また、システムは導入後に実際に触ってみないとわからないことが多くありますから、ちゃんとしたサポートがあることも必要です。その点、インフォマートは優良企業ですので安心でした。

それに、営業の方に熱意がありました。システム導入前にインフォマートと別の受発注システム企業に対して同じ質問を出したのですが、インフォマートの担当者は、こちらの要望を丁寧に聞いて、導入後の事も真剣に考えて回答していただきました。導入の決め手は、そういった会社の信用やサポート体制などを含めた総合的な判断になります。

出荷までの作業時間を短縮

―受発注システムの導入後、効果はあったでしょうか。

まず受注業務が楽になりました。『TANOMU』で受注しているのが毎日60件、『TANOMU』で読み込むFAX注文書の受注が10件ほどあります。これはお取引先の8割を『TANOMU』で受注していることになります。

株式会社松商メニュー例

以前の当社書式によるFAX受注が主体だったときは、FAX用紙を1枚1枚確認し、留守番電話を聞き返し、配送ルートごとに注文書を仕分けして、ノートの商品一覧表に手書きしてまとめていました。その後、現場のリーダーが発注書を見ながら出荷作業をして、事務員が基幹システムに入力し納品伝票を出します。そして、配送員が出荷するという流れでした。朝6時半からはじめて8時過ぎまでに対応しています。

受発注システム『TANOMU』を導入してからは、商品の確認作業が格段に楽になりました。『TANOMU』で受注した注文は、複数のお取引先であっても1つのデータにまとまるので、確認する時間が削減できました。朝の作業時間はこれまで2時間ほどだったのが、20分~30分は削減されています。これだけ時間が短縮できるのはかなり大きい効果だと思います。

―取引先はスムーズに発注できましたか?

お取引先の飲食店様に『TANOMU』を使って発注いただくようご案内すると、かなりスムーズに移行していただきました。LINEでできるので、負担を感じることがないのでしょう。これが何か新たにシステムを入れなければならないとなると、一気にハードルが上がってしまいますから。

発注操作以外にも役立っていると思います。スマホから発注できるのでFAX機の前まで行く必要がなくなりますし、FAXの通信費もかかりません。それに、送った注文がちゃんと届いているかもスマホ画面からすぐに確認できます。

飲食店の場合、特に個人店では店長さんだけでなく、パートさんなど複数で発注を行うことがあります。『TANOMU』は、発注内容をLINEで共有できるので、前日に何を注文したか履歴を見ればわかります。紙のFAX用紙や伝票などを確認する手間がなくなるのは喜んでいただいている点です。

販促機能でセール情報を配信

―受発注業務のほかに便利な点はありますか?

『TANOMU』の販促機能を使っています。商品の在庫が残っていても、今まではお客様にセールのご案内まではしておらず問い合わせが入ったら応対する程度でした。『TANOMU』だと、LINEを使ってご案内が手軽にできるので、例えば調味料の賞味期限が近づいているので特価で販売します、というようなスポットの販促情報をよく流しています。

仕組みの導入は働きやすさにつながる

―会社全体での変化はありましたか?

新規にお取引する際は『TANOMU』による受発注を前提でご案内しています。これにより、注文方法の案内を標準化できたことは大きな変化です。しっかりとした組織を組み立てる上で、これはとても大切なことだと思います。

食品会社に限りませんが、ルールがないと「あの人がこんなやり方している」など、人のせいにしてしまいがちになります。業務も属人化するでしょう。すると、その人がいないと取引の内容がわからなくなってしまいます。ルールが決まることで社員の動きも効率的になり、"見えない業務"がなくなります。そうなれば働きやすさにもつながるでしょう。

現場の課題を吸い上げてしっかりとしたルールを用意し、従業員が働きやすい環境を作ることは、経営者や管理者の仕事です。今回、『TANOMU』を導入したことで受注のDXが進みました。ここから、仕事の取り組み方に影響を与えていくと思います。

―今後の取り組みについてお聞かせください。

当社には食肉加工・販売事業を行う丹波屋という子会社があります。そこでも、昨年『TANOMU』を導入しました。子会社でもFAXやLINE、口頭での受注が多く、まさに業務が属人化しています。今後、組織を大きくしていくには間違いなくネックになります。『TANOMU』の導入でルールや体制を整えていきます。

株式会社松商 品質管理の様子

その他にも、受注以外の業務でDXを進めようとしています。例えば帳票のデジタル化はすぐに着手したいです。品質管理関連の帳票だけでも、当社の建物の上下階でやり取りが多く、人が行ったり来たりしています。そんな無駄をなくしたいです。管理側がやりやすい体制を構築して提供する、仕事がうまく流れる仕組みを作るイメージで取り組んでいます。

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株式会社松商

本社所在地大阪府大阪市西成区南津守2丁目2-24
設立1997年5月
代表者代表取締役 松田 益睦
事業内容業務用食肉の加工・製造・卸販売、外食・中食向けのPB商品企画・製造・販売、惣菜製品の企画・製造・販売
企業サイトhttp://www.kkmatsusho.com/
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