福岡県鞍手町で鶏卵を生産し、青果・米穀とともに販売する株式会社野上養鶏場。業務の課題は、1日150〜200件にのぼるFAXやLINEメッセージ経由の複雑な受注処理でした。
受発注システム『TANOMU』を導入した結果、受注の8割をデジタル処理できるようになり、毎朝の受注作業は1時間から30分に短縮。時間に追われるストレスは、体感で9割軽減できたといいます。
ココがPOINT!
- 取引先の8割がFAXから『TANOMU』発注に切り替え
- 毎朝1時間かかっていた受注作業が30分に短縮
- 時間に追われるストレスが体感で9割軽減
豊かな自然の地で元気な鶏を育て、おいしい卵を届けたい
事業内容について教えてください。
青果部係長(以下、係長):
当社は昭和30年の創業以来、地元の皆様に卵や野菜をお届けしています。取引先の約9割が飲食店で、その他に介護施設などです。主力は、豊かな自然の中でストレスなく育てた親鶏から産まれる「味宝卵」。新鮮さにこだわった卵は、毎日6万個流通しています。
私自身は青果部に所属し、野菜の注文受付から伝票作成、生産スタッフや配送スタッフとの連携など、納品に関わる事務作業全般を担当しています。
以前はどのような受注対応をされていましたか?
係長:
当社では、一日150〜200件、週末はそれ以上の注文があります。以前はFAX注文が大半で、あとは電話やLINE公式アカウント、インフォマートの受発注システムを通じた注文です。特に居酒屋さまからの注文はLINEメッセージが多かったです。
問題は、受注の複雑さです。FAXは字がかすれたり、達筆すぎて見づらかったりすることも多いのです。さらに、FAXやLINEメッセージの文章から、何十種類もの商品を手入力で処理します。このため、青果、鶏卵の両担当とも、毎朝の出勤後1時間ほどを受注作業に費やしていました。
鶏卵部担当者:
鶏卵部では4~5名で受注業務をしています。前日の注文処理が終わった後も、電話やFAXでの注文が続きます。特にご年配の方からの電話注文は、聞き取りに苦労することも多く、慣れるまでが大変でしたね。
『TANOMU』活用で受注の負担が9割軽減
『TANOMU』導入に踏み切った理由を教えてください。
代表取締役 藤井 豪 氏(以下、藤井社長):
当社の従業員がインフォマートのお知らせで受発注システム『TANOMU』を知ったのです。アナログな受注の手間を削減できるならありがたいと思い、「まずはやってみなければわからない」という思いで導入を決めました。
係長:
導入後、8割ほどのお取引先様がFAXやLINEメッセージから『TANOMU』を使った発注に切り替えていただきました。以前は時間に追われながら膨大な注文を処理していたのですが、導入したことで確実にストレスが軽減されました。負担は9割くらい減ったような感覚です。
朝の受注業務も1時間かかっていたのが半分の30分で終わるようになりました。今も一部FAXや電話注文の対応がありますが、全体として大きく改善されました。
当初は操作ミスなどもありましたが、『TANOMU』のほうで都度改善に応じていただき、今ではスムーズに運用できています。私は『TANOMU』の導入に大賛成でした。
取引先の反応はいかがでしたか?
藤井社長:
取引先の若い方は、特に問題なく受け入れていただきましたが、私と同年代かそれ以上の方々がやはり拒否反応もあり、「スマートフォンで」というだけで面倒だと感じてしまうようです。
係長:
当社の配送スタッフが納品の際に『TANOMU』のご案内文書をお渡しし、お取引先様の登録サポートをしました。そのおかげで多くのお取引先様が『TANOMU』を活用していただいているので、本当に感謝しています。
藤井社長:
一度使ってみると便利だと感じられた方が多かったようです。皆さん、取り掛かるときは腰が重い(笑)。でも、その後は楽だと言っていただけるのです。これが面倒だからと注文が入らなくなったということはありません。
販促機能を使って、情報発信に役立てたい
今後の展望についてお聞かせください。
係長:
これまでも『TANOMU』のメッセージ機能を活用して、お取引先様に商品のご案内などを何度かしています。情報を送信するとリアクションがあり、受注に繋がると手応えを感じています。今後は商品画像を登録するなど、機能をより活用できるようインフォマートの『TANOMU』活用セミナーを受けて勉強していきたいですね。
藤井社長:
事務スタッフから売上を伸ばすアクションが生まれたのは嬉しいことです。他社の活用事例なども参考に、今後は当社ももっと外に目を向けていきたいと思っています。今や『TANOMU』は私たちの武器のひとつです。
※掲載内容は取材当時のものです。







