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2026.10.16
会計事務DXを加速させます。
大阪府の南に位置する和泉市は2026年度に市政70周年を迎え、「第6次総合計画」を推進しています。なかでも「デジタル技術の活用」は大きな柱として捉えられ、その一環として『BtoBプラットフォーム 請求書』を導入。会計業務のDXを進めています。紙の請求書を中心とした従来の業務に、どのような課題があり、導入により何が変わったのか。導入経緯から導入後の効果について伺いました。
政策企画室 IT活用推進担当 総括主幹(以下、総括主幹):会計事務DXは単なる業務効率化に留まらず、和泉市の総合計画における基本目標である「いつまでも安定した行政サービスを提供できるまちの実現」の達成に不可欠であると考えています。
総括主幹:電子請求書でしか対応できない一部の事業者を除き、ほとんどの事業者から紙による請求書を納品書と一緒に受け取っていました。件数は、ここ3年間の平均で、支出伝票ベースで年間25,000通ほど、月にして約2,000通となります。営業日を20日とすれば、毎日100件ほど受け取っていた計算です。
会計室担当者:まずは担当部署、または契約検査室がプロポーザルや入札等を通じて業者を決定の上、契約を締結し、あわせて市の財務会計システムで支出負担行為伺を作成し承認処理も行います。事業者の納品後、市側で検査・検収が行われる流れです。本来ならこれに合格してから請求書が収受されますが、その場で検査・検収を行い、即時請求書収受となることも多くあります。
その後、財務会計システムで支出命令書が作成され、担当部署内で決裁されると会計室に送られてきます。会計室での審査が完了すると審査済み書類をまとめて出納処理します。起票から会計審査まで早ければ1日で済みますが、各担当者が不在だったり休みを取っていたりすると、数日かかることもありました。この際、出納担当者や室長による承認が必要です。
これらはすべて紙ベースで行われます。支出伝票1点に対して複数の請求書を取り扱うケースもあり、またそれぞれの支出伝票の裏面に請求書を糊付けすることになっていました。一連の帳票を決裁ばさみ(バインダー)にまとめて関係部署で回し、上長の承認を得ていくわけです。
会計室担当者:まず思いつくのは、請求書不備が原因のやりとりです。担当部署への確認や、事業者への問い合わせもしばしば必要で、時間がかかっていました。請求書に汚損や破損があれば再発行依頼も必要ですが、遠方の事業者の場合、届くまで数日かかります。また、請求書の書式が事業者によって異なることも負担でした。合計金額や振込先など、転記の際に確認すべき項目の位置がそれぞれ異なるため、探すのも大変です。特に異動で担当者が変わると、書式に慣れるところから始める必要がありました。
事業者から支払通知書の金額について問い合わせがあった場合も、事務に手数が掛かっていました。該当する請求書を片手では持てないほどに分厚いファイルの中から探すのですが、手順として、まず、システムで科目を確認してから、実際に伝票を捜索していました。伝票を見つけるまでの時間的なコストは馬鹿になりません。なにより、その間、事業者をお待たせしてしまいます。双方がマイナスを抱える状況でした。
他には過去の請求書の検索に時間がかかることも負担です。請求書が保管されているのが違う庁舎の書庫ということもあり、場合によっては走って確認しに行くことも。加えて、保管は支払伝票ベースなので、検索に手間がかかります。そして何より、紙の帳票による保管コストも課題でした。
会計室担当者:庁内業務のDXを図るうえで全庁的な会計事務のミスの低減が求められており、デジタル化による運用の見直しで、ミスを防ぐ仕組みを構築できると考えました。そのため令和6(2024)年9月頃から電子請求システムの導入が検討されました。
会計室担当者:市で導入している財務会計システムへの連携のための連携事項と非連携事項の確認を徹底的に行いました。どの項目がどこに転記され、請求書をチェックする必要がある項目はどこか等を入念にチェックし、支出伝票の作成時にチェックすべきことを整理しました。
また押印ルールも変更しました。代表者印が必要となるケースを設定し、それ以外は、代表者の押印の代わりに発行責任者や担当者名と連絡先を明記することを新しいルールとして定めました。
会計室担当者:利用者数や利用実績が豊富で、かつ多くの組織に選ばれているシステムだという安心感がありました。加えて、市で利用している公会計システムTASKクラウド(TKC社)とのシステム連携実績があることもポイントです。また、事業者が円滑に利用開始・継続できるようヘルプデスクを設置していることに加え、利用拡大に向けた伴走支援など、充実した支援体制を提案いただいた点も安心感につながりました。
こうした安心感に加えて最終的な決め手となったのは、初期導入から運用保守まで含めたトータルコストが提案事業者の中で最も低く、費用対効果が大きく見込める点です。
会計室担当者:庁内からは、さまざまな質問が寄せられました。ログイン方法が分からないといった初歩的なことから、多く寄せられたのが財務会計システムからの連携方法についてです。
財務会計システムとの連携に戸惑う職員が多く、手順の周知に非常に苦労しました。事前に『BtoBプラットフォーム 請求書』の説明会を実施しましたが、それでも不明点の問い合わせは少なくありませんでした。質問に対して最も効果的だった対応は、職員の元に駆けつけることでした。
事業者側へは、引き続き利用促進のお願いをしている状況です。これまで納品と同時に請求書をお渡しいただいていた事業者にとっては、従来とは異なる対応が必要になります。そのためデジタル化によるメリットを感じていただけるよう、丁寧に説明していくことが大切です。
導入当初から、主要取引事業者の150社ほどにご登録いただきました。まずは事業者と直接お会いして、導入に前向きで興味のある事業者から、利用への協力をお願いしていきたいと考えています。
会計室担当者:業務フローが短縮されました。『BtoBプラットフォーム 請求書』の導入に合わせて、これまでの印鑑による決裁から電子決裁に移行しました。紙の請求書の場合は、請求書をスキャンし、ファイル名を変更して添付した上で、必要な情報を財務会計システムへ転記する必要があります。電子請求であれば、『BtoBプラットフォーム 請求書』で受け取った請求データが財務会計システムへ連携されるため、請求書を受け取ってから支払命令伝票を起票するまでの作業が効率化されます。
また導入によって、転記の量が減りました。2分ほどかかっていた転記時間が1分程度まで短縮しています。わずか1分ですが、仮に1日100件全てが電子請求になった場合は、かなりの時短です。ミスもなくなり、チェックが楽になり、差し戻しがなくなるという効果も大きいです。それに10〜15分かかることもあった請求書を探す手間が省け、瞬時に見つけられます。
請求書のペーパーレス化も進んでいます。例えば先月ベースでは、50~100件ほどの請求書を電子請求で受け取っています。その分、紙資源のムダが省け、保管する必要もなくなりました。管理の手間が減り、今後は保管スペースの削減も期待できます。
会計室担当者:DXの点では、事業者への普及促進に係る課題を解消していきたいです。やみくもにアプローチするのではなく、まずは導入に前向きな事業者にターゲットを絞りながら進めて行きたいです。現時点での登録事業者数は2割程度ですので、今後3割、4割と高めていければと考えています。
総括主幹:全庁的な視点としては、和泉市では大阪府の住民ポータル「my door OSAKA(マイド・ア・おおさか)」の利用準備を進めています。登録することで、府や市からのイベント情報、通知などをプッシュ型で受け取ることができるようになります。
こうしたデジタルでの行政サービスの提供を通じて、市民の皆様がより便利になったと実感できるよう取り組んで行きたいと考えています。
BtoBプラットフォーム 請求書 - 請求書の受取・発行を電子化
本採用いただく前に、実証実験にて無料でお試しが可能です。
管轄地域内の民間企業とのやり取りに係る業務効率や、団体内の業務効率がどのくらい図れるか検証ください。


