第一回 会計事務等DX研究会自治体DX推進計画の事例紹介開催レポート

本報告では、2022年4月に実施された全国333自治体を対象とする「自治体会計事務等DXに関するアンケート調査」の結果が共有されました。調査では、自治体の会計事務DX推進の現状や課題が明らかにされ、主な障壁として「庁内調整の難しさ」「既存システムとの連携不足」などが挙げられました。また、自治体間でのDX推進状況の格差や、電子請求システム導入への関心の高さが報告されました。この調査結果は、自治体職員が抱える課題を共有し、次のステップを検討するための重要な基礎資料として活用されています。

本講演では、北九州市が進めるDX推進の実例をもとに、自治体DX成功のための具体的なポイントが共有されました。上田氏は、DX推進において最も重要なのは「庁内のキーマンを巻き込み、明確なビジョンを共有すること」であると強調。また、具体的な庁内調整の方法や、住民サービスの向上と行政効率化を同時に達成するための計画策定プロセスが詳しく語られました。特に、各課が持つ抵抗感を克服し、段階的に成功体験を積むことの重要性が示され、自治体職員の実務に役立つ内容となりました。