件数と手間が掛かっている自治体での会計事務に対してのDX検討が徐々にスピード感を増しております。
しかし、DXは始めたものの、立ち往生している自治体も現れました。「すぐに始められるから」と、紙やPDFの請求書を担当者が手入力することでDXを開始した自治体では、手間もミスも減らず、効率化が思うように進まないという問題に直面しています。そこで発行側の協力を得て、デジタルデータでの請求書受領に舵を切る動きも見られています。
本記事では、すぐ簡単に始められるが、効率化の恩恵が少ないDXと、少し時間をかけて、効率化の恩恵を最大に得るDX、この2つのタイプの請求書DXについて解説しています。
インフォマートは、デジタルデータでの請求書授受を念頭においた請求書DXを推奨しています。自治体の規模や条件にかかわらず、最大限に効率化を図るシステムを提供し、実証実験はもとより、研究会を開いて必要な制度設計も共に考えます。「これで良かった!」と思って頂ける事を念頭に、インフォマートが全力でサポート致します。
請求書DXの比較① PDF型とデジタルデータ型の概要
PDF型
発行側(事業者)
事業者は自治体に紙の請求書を郵送、またはPDF請求書をメールに添付して発行。
受取側(自治体)
- メールに添付されたPDFを受け取り、紙の請求書と同じくシステムにデータを手入力。
- 受け取った紙やPDFを、AI-OCRを通してデジタルデータ化する方法もあり。

デジタルデータ型
発行側(事業者)
事業者はクラウドシステムで請求書を作成、または請求データ(CSV)をアップロードして自治体へ送信。
受取側(自治体)
- クラウドシステムで事業者が発行した請求データを受け取り、電子保管。
- 請求データを財務会計システムに連携。

請求書DXの比較② PDF型とデジタルデータ型の特徴
PDF型
メリット
- 事業者の負担が少なく、導入しやすい。
- AI-OCRを使えば、紙の請求書をスキャンして、データ化と電子保管が可能。
デメリット
- 添付ファイルを開く際、ウイルス感染に注意が必要。
- PDFは画像なので、入力・計算は手動で行う必要がある。
- 紙をスキャンする作業に時間とコストがかかる。
- AI-OCRでデータ化する場合は別途費用が発生する。
- AI-OCRでデータ化する場合は精度が100%でないため、結局は確認作業が必要。
導入を検討している自治体の特徴
- 事業者独自の書式による請求書での発行希望が多い。
- 事業者に負担をかけずに、早急に請求書をデジタルデータで受領したい。

デジタルデータ型
メリット
- 紙は一切発生せず、請求書の原本をデジタル化。
- 財務会計システムとの連携で、入力作業が軽減。
- 事業者も、電子帳簿保存法の要件に沿って電子保存が可能。
デメリット
- 導入に向けた制度設計などに、1~2カ月の時間が必要。
- 事業者に同システム利用の協力を得る必要がある。

導入を検討している自治体の特徴
- 請求書の完全なペーパーレス化を実現したい。
- 請求書の授受以外に、会計業務まで効率化したい。
- 電子帳簿保存法やインボイス制度への、事業者の法対応もカバーしたい。
- 自治体だけでなく、地域の課題解決や生産性向上を目的にDXを推進したい。
このように長期的な目線で捉えると、デジタルデータ型が自治体と事業者の双方で、会計事務等DXの効果を最大限に発揮すると当社は考えます。
『BtoBプラットフォーム 請求書とは~発行/受取フローと特徴を解説~』
5分間で・いつでも・どこでも視聴可能なオンデマンド動画にて、弊社の提供する電子請求書サービスにはどのような特徴があるのかをご紹介しております。
請求書のDXを検討中の方、電子帳票の受取・発行のイメージを具体化したい方にお勧めです。
皆様のご視聴をお待ちしております。