デジタル化で「お手間をとらせない市役所」へ~東久留米市 会計事務DXの取り組み~

2026/02/05
デジタル化で「お手間をとらせない市役所」へ~東久留米市 会計事務DXの取り組み~

東久留米市様は令和6年3月から当社システムを導入し、事業者との契約~請求書の授受および庁内業務のDXを実現しました。その結果、庁内の業務効率化だけでなく、取引事業者の負荷を軽減し、システム利用事業者へのアンケートでは、回答者の約80%から「満足している」との評価を得ました。ここでは、会計課長・管財課契約係長・行政経営課情報システム担当主任・行政経営課主査の4名に伺った内容をまとめました。

[課題]紙の請求書・契約書による負担

東久留米市は「お手間をとらせない市役所」をDX推進方針として掲げ、市民の利便性の向上、業務の効率化による行政サービスの質の向上に向けて、さまざまな取り組みを実施しています。しかしながら、会計事務の業務を見直してみるとすべての書類を印刷・決裁・照合作業するアナログな処理を行っていたため、東久留米市と取引事業者の双方において、生産性の低下、時間やコストの負荷増大といった大きなデメリットが生じていました。

  • 支出伝票は年間約3万5,000件。受け取る請求書はそれ以上。1日約150枚の支出伝票に押印。
  • 全ての書類を印刷して決裁へ回し、照合作業を行うため時間がかかる。
  • 伝票のファイルは年間96冊。保管スペースがひっ迫し、必要な書類の検索も困難。
会計課
  • 財務会計システムで契約決定処理を行い、契約書類2部を作成して事業者へ。
  • 事業者は押印し印紙を貼付後、契約書を市へ提出。管財課で締結日の記入と押印の後に、事業者へ1部を渡す。厳重なチェック体制による負担。
管財課
  • 契約書や請求書のやりとりは郵送か手渡し。事業者は郵送費や交通費を負担するほか、契約書では印紙代を負担。
  • 書類の不備による差し戻しの手間、支払い遅延のリスク。
事業者

[検討]〈BtoBプラットフォーム〉の選択理由

理由1

既存の財務会計システムと自動連携が可能。Data to Dataの実現で、事業者と市の双方が負担とミスを軽減できる。

理由2

導入事業者数が国内トップクラス。事業者の円滑な利用が期待でき、地域DXにもつながる。

理由3

1つのIDで電子請求書や電子契約など複数のサービスが利用できる。契約から請求まで一元管理することで、事業者の利便性向上と庁内業務の効率化が図れる。

理由4

LGWAN(地方公共団体向け総合行政専用ネットワーク)環境に対応している。

[導入]庁内・事業者に向けた取り組み

  • 「契約・会計事務のデジタル化方針」を策定。会計課・管財課以外の部署から理解を得て、職員の不安や抵抗感の払拭に努める。
  • 事業者向けに説明会を実施し、利用登録のカスタマーサポートを用意。サイトに問合せフォームも設置。
  • BtoBプラットフォーム 請求書〉の支払通知機能を利用。事業者に「支払通知をデータで受け取ってみませんか」と案内してIDを作成していただく。同じIDで利用できるため、電子請求書や電子契約へのアプローチに。
行政経営課
  • システム導入を機に、業務を見直すBPRに取り組む。不要な書類や手続きを省く。
  • 押印省略や代理決裁に対応できるよう規則の改正も行う。
会計課・管財課

[効果]導入後のメリット

事業者のシステム満足度は80%。市と事業者双方に大きなメリット

  • 会計事務のミスが低減
  • 審査事務が効率化・省略化
  • 帳票の検索がスムーズ
  • 書類を約86%削減
  • 進捗状況を全員が確認可能に
会計課
Before 伝票審査1日150件 年間3万5000件 大量のバインダーを毎回整理 審査に膨大な時間が…年間96冊もの分厚いファイル
After スムーズな検索 支払いが近いものから審査 デジタル化により効率アップ!ペーパーレス化も推進 年間14冊に減少!約86%削減
  • 現在は電子契約は管財課が担当する契約に限定。事業者は落札決定通知時に、電子契約か書面による契約かを申請。
  • 事業者から電子契約の希望が多く上がっている。
  • 紙の契約書の授受にかかる負担の軽減印紙の不要が、事業者にとって大きなメリットに。
管財課
  • BtoBプラットフォーム〉は「使いやすい」… 約70%
  • 「システム導入によって業務が効率化した」… 約60%
  • 「システムに、満足している」… 約80%

※システム利用事業者約80社にアンケート調査を実施。約半数の事業者が回答。

事業者

[展望]東久留米市様からのコメント

事業者と市それぞれの仕組みを効果的に活かしつつ、地域のDX推進をしていきたい。

BtoBプラットフォーム〉の利用を広げ、事業者と市それぞれの仕組みを効果的に活かしつつ、正確性の向上と様々な負担軽減のために地域のDX推進をしていきたいです。デジタルの特性を可能な限り活用して、正確・迅速な会計事務を行い、会計事故発生の抑制を目指します。

本記事はダイジェスト版となります。ぜひ、インタビュー全文もご一読ください。

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