インバウンド対応の強化中にコロナ禍が直面
【Q】コロナ禍の影響はいかがでしょうか?
取締役副社長 佐渡 祐収氏(以下、佐渡氏):当旅館は123室あり、道後温泉エリアの中では最大の客室です。道後温泉全体の特徴として、インバウンドのお客様は全体の3~5%と少なめでした。これからは海外のお客様へのアピールが必要でいろいろ戦略を練っていたところに、コロナ禍が来てしまいました。
客室の稼働率は2020年2月まで約70%だったのが、一気にゼロになりました。その後はGoToトラベルで予約数が前年比100%を超えたこともありましたが、最初の緊急事態宣言が発令されてから15ヶ月間で、通算1年間は休んでいる計算です。まさに休館とともに過ごしてきたような感覚で、大変な中ではありますが、お客様に安心してお越しいただくという基本方針は変わりません。
休館中は大浴場を集中工事して、2020年7月にリニューアルしました。洗い場のカランに塀を設置したり、脱衣所のロッカーを間引きして広くしたりしたことで、「大浴場が個室のように使えて、他の方との距離が保てる」と好評です。