グループ各社での旧態依然なアナログ業務
【Q】仕入れ業務ではどのような課題があったのでしょう?

管理本部
経理・購買マネージャー
株式会社呉竹荘 管理本部 経理・購買マネージャー(以下同):当社はグループ傘下の11社で57のホテルを抱えているのに、仕入のスケールメリットを活かせていないという声が社内にありました。ホテルごとに別々の取引先様から食材やアメニティなどを仕入れていたため、同じ物品でも単価が高かったりしていたのです。
また、どの拠点でも過去の仕入れ内容を確認するには倉庫の段ボールをひっくり返して、大量の伝票の中から目的の1枚を探すなど、相当な手間がかかっていました。
社内では購買はもちろん、経理でもペーパーレス化を考えない者はいませんでしたし、労務も法務も人事も、とにかく業務を一元化、IT化しようというニーズがありました。IT化で業務を軽減し、残業時間の短縮を図ることは、離職率が高く採用難といわれているホテル業界では必要な取り組みだと思います。
【Q】IT化はどのように着手されたのでしょうか?

2022年に全ホテルの業務を統括する管理本部が設置されました。私はグループ内のホテルで経理をしていたのですが、管理本部ができた際に異動して専任で担当することになりました。まず着手したのが、購買部門における仕入れのIT化です。管理の一元化で購買業務がもっとも効果が大きいと考え、システム選びを始めました。
システム導入前は、グループ内の担当者が、管轄のホテルをまとめて仕入などの経理業務をしていました。現場から経理担当者に送られた請求書と会計システムを突き合わせて、振込などの処理を手作業で入力していくのです。数字の正確性はもとより、照合作業だけで毎月どの施設でも数日かかっていました。
さらに、電話での言った言わないといったトラブルや、手書きのFAXが読めない、金額が合わないといった問題がありました。紙の伝票では、経理担当者と現場、取引先との間で煩雑なやり取りが発生します。そういったことを解消しようと、あらゆる受発注システムの会社に資料請求して、7~8社ほどを比較検討しました。結局、お取引先様の負担が少ないシステムが最もいいということで、インフォマートの『BtoBプラットフォーム 受発注』を導入することにしたのです。