大分県大分市に本社を置き、文具・事務用品を扱う平岡株式会社様。官公庁とも多くの取引があります。取引先の大分県が『BtoBプラットフォーム TRADE』『BtoBプラットフォーム 請求書』を導入。平岡株式会社様でも見積・受注・納品・請求まですべての業務のデジタル化に向けた挑戦をはじめています。県庁内だけでなく、遠方にある出先機関へも迅速な納品が可能になる商機と期待を寄せています。
ココがPOINT!
- Web注文で受注業務を大幅に軽減
- 見積・請求書の発行処理をWeb上で完結し業務効率化
- ペーパーレス化による紙の処理の負担軽減
取引の多くが官公庁。10万円未満の消耗品発注システムに対応
2025年で創業89年と、長い歴史をお持ちです。
代表取締役 平岡 太介 氏
代表取締役 平岡 太介 氏 (以下、平岡社長):1936(昭和11)年、宮崎県の延岡駅前に文具店を開いたのが創業です。その後、大分県の官公庁が集まる大分市大工町(現中央町)に移転し、役所等からの注文を受けるようになりました。今でも取引の多くは、県庁はじめ市役所、町役場などの地方公共団体や法務局といった行政機関です。地域密着でボールペンやノートといった文房具、事務用品から机・椅子などの什器、複合機、パソコンなどのOA機器まで、オフィスに必要なあらゆる品をご提供しています。
得意先からの注文はどのように受注されていますか?
事務担当者:得意先には、各メーカーのカタログをお配りしています。先方からは、電話やメール、FAXなどで必要な商品の注文番号や個数を伝えられる場合もありますし、納品などで伺った際に「こういうものが欲しいんだけど」と口頭で依頼を受け、見積書を作成して持っていくこともあります。
受けた注文は、メーカーや卸販売業者ごとの発注システムに、注文番号や個数を入力します。また、社内の販売管理システムにも、取引先コードや注文内容、原価や売価などを入力しています。
仕入先それぞれに締め時間はあるものの、文房具などの消耗品は、だいたい夕方までに注文いただくと、翌日には仕入先から届きます。翌日は朝から荷解きをし、販売管理システムから印刷した納品書を見ながら注文ごとに袋詰めして、お届けに回るのが基本です。お届け先は受け持つ担当によっては、1日に20件から30件をまわる場合もあります。
官公庁との取引は、各組織で定められた専用の伝票書式があるため、納品時におつけする納品書はあくまでチェック用で、正式なものではありません。販売管理システムへ入力したものと同じ内容で別途、Excelで専用伝票に則った見積書、納品書、請求書の作成が必要です。
大分県庁が、10万円未満の消耗品の発注に、『BtoBプラットフォーム TRADE』『BtoBプラットフォーム 請求書』を利用されていますね。
平岡社長:「大分県消耗品発注システム」ですね。県が導入を検討している段階で、私ども数社に、システムの内容を伝えられ、意見を求められました。「こんなシステムを考えているが、どうか」と。2023年の秋頃だったと思います。
正直、システムの利用料などが発生するなら、電話やFAXで済む注文を、わざわざシステムを通じて受ける必要はないと思いましたが、利用にあたって事業者側は無料とのことでした。
実際に使い始めると、ペーパーレス化による紙の処理の負担軽減にメリットを感じました。たとえば注文の都度印刷していた見積書、納品書、請求書は、『BtoBプラットフォーム TRADE』で受けた注文に関しては、紙の書類が不要です。また、導入に伴い県からの支払も原則月3回、全機関への請求が一括で振り込まれるようになり、入金確認が容易になりました。
不必要な入力作業、請求書発行業務をなくし効率化。遠方への迅速な納品対応も可能に
『BtoBプラットフォーム TRADE』『BtoBプラットフォーム 請求書』導入に際し、苦労したことはありますか?
平岡社長:設定などは特に難しいところはありませんでした。『BtoBプラットフォーム TRADE』から発注していただくほうが手間も省けますので、大分県庁の各部署へも納品や御用聞きに伺うたびに「『BtoBプラットフォーム』に対応しています」とご案内をしています。銀行の振込手数料の発生などもあってか、最近は徐々に広がりを感じるようになりました。
受注の処理業務はどのように変化しましたか?
事務担当者:先に述べましたように、これまでは、見積・納品・請求は1件ごとに販売管理システムに入力し、さらに同じ内容を専用伝票作成用のExcelに入力するプロセスがありました。『BtoBプラットフォーム TRADE』で受けた注文に関しては、システム画面から見積・納品・請求データを送信できるため、このExcelへの入力が不要です。面倒なひと手間を省けますので、時間配分も変わりますし、気持ちの上でも楽になりました
導入による効果はいかがですか?
平岡社長:『BtoBプラットフォーム TRADE』はまだ浸透しはじめている段階で、実際の効果を感じるのはこれからですが、書類作成と郵送の手間の削減、配送コストの低減に期待しています。加えて導入によって、これまでご不便をおかけしていた遠方の得意先の「すぐ届けてほしい」にお応えできる可能性を見出しています。
といいますのも、限られた人員で納品しているため、これまでは車で往復数時間かかるような市外の各市町村にある支局や出張所などは、注文をいただいても毎日のお届けが難しく、2週間に1度など、ある程度注文をまとめて納品をしているのです。
そういった地方の出先機関も、『BtoBプラットフォーム TRADE』を通じて発注いただければ、迅速なお届けが実現する上に、ペーパーレスでスムーズな伝票処理が可能です。その方法としては、あらかじめ売価が書かれたメーカーの商品カタログをお配りします。このメーカーは、商品を直送で先方に届けてくれるため、我々に配送の手間はかかりません。さらに『BtoBプラットフォーム TRADE』で受注しているので、納品、検収、請求書発行まで『BtoBプラットフォーム』上で完了します。双方で業務効率化を進めながら、遠方のお得意先のご要望にお応えできるのです。実際、カタログをお配りして説明したところ、複数の得意先から好反応をいただきました。
県庁内における消耗品発注の効率化はもちろん、遠隔地におけるメリットも、『BtoBプラットフォーム』利用を推し進めていく上で重要になってくるのではと考えています。
見積から支払まで発注業務の利便性を高め、選ばれる売り手へ
今後の展望をお聞かせください。
平岡社長:低価格商品である文具業界の取引は、価格競争に陥りやすい特色があります。買い手側はもちろん安く購入したいと相見積をとるわけですが、不必要な価格競争は業界全体が疲弊してしまいます。そうならないよう、「いつも足を運んでくれるから」「親身になって提案してくれるから」といったところで競いあっていきたいです。「大分県消耗品発注システム」への対応もそのひとつで、他社に先んじたデジタル化への取り組みは、今後、同業他社や他業種でデジタルによる発注や請求書業務が一般化していった際のアドバンテージになると考えています。今後はさらに、『BtoBプラットフォーム TRADE』から発注いただく機関が増え、双方でより業務効率化がはかれることを期待しています。
関連リンク
BtoBプラットフォーム 請求書
BtoBプラットフォーム TRADE
平岡株式会社
設立:1950年2月6日
事業内容:事務用品、オフィス家具の販売・不動産の所有及び賃貸
代表者:代表取締役 平岡 太介
本社所在地:大分県大分市岩田町2丁目4-12
企業サイト:https://hiraoka-kabusiki.com/