
最終更新日:2026年07月6日
請求書の電子化を進めようとしても、取引先から断られてしまうケースは珍しくありません。
「対応できるシステムがない」「費用がかかるので難しい」「今のやり方で問題ない」といった声があり、電子化への移行が思うように進まないと悩んでいる方は少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、取引先に請求書の電子化を断られる主な理由と、断られた際の具体的な対応策、電子化に応じない場合の代替手段について解説します。
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目次
- 取引先に請求書の電子化を断られる主な理由
- IT環境が整っていない
- コスト・手間がかかる
- 取引先の商習慣・既存運用を変えたくない
- 取引先に請求書の電子化を断られた際の対応策
- 断られた理由を把握する
- 取引先へのメリットを示す
- 取引先の負担を自社が引き受ける
- 取引先が請求書の電子化に応じない場合の代替手段
- 紙の請求書のデータ化
- 代行サービスの活用
- 取引先の請求書の電子化を進める方法
- 段階的な展開
- 案内資料・ガイドの整備
- 専用窓口の設置
- 取引先との電子化交渉をスムーズに進め、請求業務を効率化しよう
- よくあるご質問
- 取引先に請求書の電子化を断られる理由はどのようなものが多いですか?
- 取引先が業務フローを変えたくないと言う場合、どう説得すればよいですか?
- 取引先に請求書の電子化を拒否されたら、どのようにすべきですか?
取引先に請求書の電子化を断られる主な理由
取引先から請求書の電子化を断られる背景にはいくつかの共通した要因があります。よく見られる3つの理由を整理しましょう。
IT環境が整っていない
取引先が中小企業や個人事業主のケースでは、IT環境が整っていないことを理由に、請求書の電子化を断られることがあります。
大企業であれば社内にIT部門や専任担当者がいるのが一般的ですが、中小企業や個人事業主では専任のIT担当者がおらず、電子請求書の受発行に必要なシステムの選定・設定・運用をすべて自力で進めることへのハードルが高くなりやすい傾向にあります。
また、現在使用している会計ソフトとの互換性やインターネット環境の整備状況も断られる原因になることがあります。長年使い慣れた既存ツールが電子請求書に非対応で、乗り換えや追加投資が必要になると、断られてしまうことも少なくありません。
- <IT環境起因で請求書の電子化を断られる理由>
- ・受領側:受信データの保存・承認フローを整備するシステムがない
- ・発行側:請求管理システムの操作に不慣れ
コスト・手間がかかる
新しいシステムの初期費用や月額利用料、従業員への操作研修など、取引先側のコスト増加を理由に断られるケースも多くあります。
現在の紙による運用で特段の問題が生じていないと感じている取引先は、変更に伴う手間を避けたいという心理が働きやすい傾向があります。
無料で利用できるシステムやアカウント発行が不要なサービスを選ぶことで、取引先の「費用がかかる」という懸念を解消しやすくなるでしょう。
- <コスト・手間がかかることで請求書の電子化を断られる理由>
- ・受領側:電子データの管理・処理に新たなシステム投資が必要になる
- ・発行側:システム導入費用や月額利用料の負担が大きい
取引先の商習慣・既存運用を変えたくない
長年にわたって紙・FAXによる請求書運用を続けてきた取引先は、「今のやり方で業務が回っている」という認識が強く、変更の必要性を感じにくい傾向があります。
また、社内規定で押印原本の保管が義務付けられている企業では、電子化への切り替えに先立って規定の改訂が必要になるなど、内部手続き上の壁が生じるケースもあるでしょう。
組織的な障壁も見落とせません。電子化への移行は担当者一人では決断できないことが多く、上長や経営層の承認・社内稟議が必要になります。「現場は対応したくても、社内の承認が下りない」という状況が続いた結果、断られることも少なくありません。
さらに、同業他社や業界全体が紙中心の取引文化を持っている場合は、「うちだけ変えるわけにはいかない」という横並び意識も電子化の妨げになります。業界標準が紙のままである限り、取引先単独での電子化は業界内での「例外」となるため、あえてリスクを取ろうとしない心理が働きやすくなります。
- <商習慣・既存運用起因で請求書の電子化を断られる理由>
- ・受領側:社内の承認フローが紙前提で整備されており、変更に社内調整が必要
- ・既存の請求書フォーマットや社内規定を変更できない
取引先に請求書の電子化を断られた際の対応策

取引先に請求書の電子化を断られた際は、理由に合わせた丁寧なアプローチが必要です。ここでは、請求書の電子化を断られた際の3つの対応策を紹介します。
断られた理由を把握する
請求書の電子化を断られた場合、まず「なぜ断るのか」を丁寧にヒアリングすることが最初のステップです。
技術的な問題なのか、コストへの懸念なのか、意思決定の問題なのかを切り分けることで、その後の対応策が大きく変わります。理由を推測したまま対応を進めると的外れな提案になりかねず、関係悪化につながるリスクもあるので注意しましょう。
取引先へのメリットを示す
請求書の電子化には自社側の都合だけでなく、「取引先にとってのメリット」を具体的に伝えることが重要です。
「郵便代の削減」「保管スペースの不要化」「入力作業の省力化」など、取引先側が得られる具体的なメリットを数値や事例を交えながら示すことで、相手の納得感を高めやすくなります。
自社側のコスト削減や効率化だけを前面に出した伝え方は、相手の反発を生みやすいため注意が必要です。
また、インボイス制度対応や電子帳簿保存法への対応といった法的要請を絡めた将来的な必要性を伝えることで、「いずれ対応が必要になる」という認識を取引先に持ってもらいやすくなります。
取引先の負担を自社が引き受ける
「請求書を電子化することで自社の手間が増える」という懸念を持っているケースも少なくありません。その不安を解消するために、自社がサポートする姿勢を示すことが大切です。
初期設定の補助や操作マニュアルの提供、問い合わせ窓口の設置など、取引先側の手間やリスクを自社が担える体制を整えることで、相手の心理的ハードルを下げられます。
いきなり全面移行を求めるのではなく、段階的な移行期間を設けることで、取引先がより受け入れやすくなるでしょう。
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取引先が請求書の電子化に応じない場合の代替手段
交渉を重ねても取引先が請求書の電子化に応じない場合は、自社側で対応を完結できる代替手段を検討する必要もあるでしょう。
ここでは、取引先が請求書の電子化に応じない場合の代替手段を紹介します。
紙の請求書のデータ化
取引先が紙の請求書を発行し続ける場合でも、受け取った請求書をスキャンしてAI-OCRでデータ化し、自社の管理システムに取り込む方法があります。
AI-OCRは取引先ごとに異なるフォーマットにも柔軟に対応でき、手入力と比較して大幅な工数削減が期待できます。電子帳簿保存法のスキャナ保存要件を満たしてデータ化すれば、紙原本の廃棄も可能で、保管スペースの削減にもつながるでしょう。
代行サービスの活用
請求書の電子化が難しい取引先が多い場合、代行サービスを活用することで自社担当者の負担を軽減できます。立場ごとの主な手段は以下のとおりです。
- ■デジタルインボイスと電子インボイスの特徴
-
立場 状況 代替手段 受領側 取引先が紙で送ってくる
取引先が紙で送ってくる(受け取り・データ化を委託したい)スキャン・AI-OCRでのデータ化
請求書受領代行サービス発行側 取引先が紙での受領を希望する
取引先が紙での受領を希望する(電子化を支援したい)郵送代行付き請求書管理サービス
電子化支援サービス
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取引先の請求書の電子化を進める方法

長期的に全取引先の請求書を電子化するには、組織的なアプローチが欠かせません。ここでは、取引先の請求書の電子化を進める上での実践的な4つの方法を解説します。
段階的な展開
全取引先への一斉展開よりも、電子化に協力的な取引先から始めて成功事例を積み上げていくアプローチが現実的です。
まずは新規取引先や電子化への理解がある取引先から導入を始め、発行頻度が高い大口取引先から優先的に交渉を進めることで、電子化比率を効率的に高めることができます。
一斉移行は、電子化に不慣れな取引先や紙運用に慣れた担当者からの反発を招きやすいため、成功実績を積み重ねながら段階的に進めましょう。
案内資料・ガイドの整備
「なぜ電子化が必要か」「どう移行すればよいか」を取引先目線でまとめた案内文やFAQ、操作手順書を整備することが、取引先から電子化を断られるリスクを下げるための大切な取り組みです。
取引先の担当者が社内で上長に説明しやすいよう、経営上のメリットを整理したサマリー資料を別途用意しましょう。案内文には「無料で利用できる」「登録不要」「既存の請求書フォーマットのまま送れる」といった取引先の懸念を先回りして解消する情報を盛り込むことが効果的です。
専用窓口の設置
請求書電子化の移行に関する問い合わせや相談を受け付ける専用窓口を設けることで、取引先の不安払拭と移行手続きの円滑化を図ることができます。
取引先側にとって「誰に聞けばいいかわからない」という状況は、移行への大きな心理的障壁となります。対応担当者を明確にし、電話・メール・チャットなど取引先が使いやすい問い合わせ手段を複数用意しておくことで、相談しやすい環境を整えましょう。
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取引先との電子化交渉をスムーズに進め、請求業務を効率化しよう
取引先に請求書の電子化を断られる原因は、IT環境の問題・コスト・手間への懸念・商習慣の壁の3つに大別されます。断られた際には、まず理由を正確に把握した上で取引先へのメリットを具体的に提示し、自社がサポートする姿勢を示すことが重要です。
電子化に応じない取引先に対しては、AI-OCRによるデータ化や代行サービスの活用で自社業務の効率化を先行して進めることも可能です。
取引先との電子化交渉をスムーズに進める手段のひとつが、株式会社インフォマートが提供する『BtoBプラットフォーム 請求書』の活用です。すでに多数の企業が利用しているため、同一プラットフォームを使っている取引先とはスムーズに電子化を進めることができます。
もし取引先が電子化に応じられない場合、請求書の発行では紙の郵送やPDFの送信も可能であり、取引先への案内代行・サポートも充実しているのが特徴です。
請求書の受け取りで自社の電子化を優先して進めたい場合は、受領代行サービス「データ化おまかせサポート」の活用がおすすめです。取引先は送付先を変更するだけで対応が完了するため、取引先側の実質的な負担はほぼゼロ。電子化に応じない取引先への個別交渉も不要になります。
取引先の電子化推進に課題を感じている場合は、ぜひ一度確認してみてください。
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よくあるご質問
取引先に請求書の電子化を断られる理由はどのようなものが多いですか?
理由は大きく3つあります。1つ目は、中小企業などで専任担当者がおらず「IT環境が整っていない」こと。2つ目は、新しいシステムの導入費や学習など「コスト・手間がかかる」こと。3つ目は、紙やFAXでの運用に慣れており「商習慣・既存運用を変えたくない」ことです。
詳細は「取引先に請求書の電子化を断られる主な理由」をご覧ください。
取引先が業務フローを変えたくないと言う場合、どう説得すればよいですか?
自社の都合だけでなく、相手のメリットを具体的に示すことが大切です。例えば「郵便代の削減」「保管スペースが不要」「入力作業の省力化」などを伝えます。また、相手の懸念を払拭するため、初期設定の補助や操作マニュアルの提供など、自社がサポートする姿勢を示しましょう。 詳細は「取引先へのメリットを示す」をご覧ください。
取引先に請求書の電子化を拒否されたら、どのようにすべきですか?
無理に押し付けず、自社側で対応を完結できる代替手段を検討しましょう。受け取った紙の請求書をスキャンしてAI-OCRでデータ化する方法や、請求書受領代行サービス、郵送代行付きの請求書管理サービスなどを活用すれば、紙のままでも自社の業務負担を大きく軽減できます。 詳細は「取引先が請求書の電子化に応じない場合の代替手段」をご覧ください。
監修者プロフィール

『BtoBプラットフォーム 請求書』チーム 編集部
この記事は、株式会社インフォマートが提供する電子請求書サービス『BtoBプラットフォーム 請求書』チームの編集部が監修しており、経理や会計、請求業務に役立つわかりやすい記事の提供を目指しています。電子請求書TIMESでは、経理・経営に役立つ会計知識、DXによる業務改善、インボイス制度・改正電子帳簿保存法といったトレンド情報をご紹介します。『BtoBプラットフォーム 請求書』は請求書の発行・受取、どちらにも対応し、業務効率化を推進します。


