RPA×経理〜基礎から学ぶロボットの育て方@〜RPAを知る

2019年7月9日

RPA×経理〜基礎から学ぶロボットの育て方@〜

近年、働き方改革とあわせて急速に認知度が高まっている「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」。ロボット技術でホワイトカラーの業務プロセスを自動化し、生産効率を向上させる仕組みをいう。人手不足などを背景に、大手を中心に導入を進める企業が増えてきた。

経理・財務部門は、伝票類など書類の処理や、システムへの入力といったルーチンワークに追われがちだ。そんなバックオフィス業務と相性がよいのがRPAだといわれている。すでにRPAを導入した企業の活用事例も交えながら、RPAが経理に何をもたらすのかを見てみよう。

RPAを知る

RPAブームはなぜ起きたのか、これまでのツール類とは何が違うのか。まずはRPAの基本を見てみよう。

RPAの基本

なぜ今RPAなのか?

働き方改革の波が押し寄せ、生産性向上や業務効率化が求められる中で耳にすることが多くなった言葉のひとつが「RPA」だろう。コラム「変わる経理」で経理担当者らに実施したアンケートの回答の中でも、関心の高いワードとして挙げられていた。一般社団法人日本RPA協会の笠井直人氏によると、RPAの日本上陸は2015年ごろ。現在は上場企業の多くが何らかの形でRPAを活用しているという。一種のブームに似た様相を呈しており、中小規模の企業でも導入が進められている。

「RPA普及の背景には、現状の人手不足や今後の労働人口の減少があります。現在の労働体系のままで品質、サービスレベルを維持しようとすると、近い将来、人は今の3倍働く必要があると言われており、現実的とは思えません。国が進める外国人労働者の受け入れ拡大でも、ホワイトカラー領域の不足した人材は補えないでしょう」

事務処理などの拠点を国外移転するオフショアリングも、海外の人件費の高騰で、期待するほどのメリットはない。

人手不足を補う効率化といえば、システム開発が思いつく。だが、実際のところ多くの企業では、今できるシステム化は既にやり尽くしているのでは、とみる笠井氏。むしろ、システム化できず、業務の一部として人がやらざるをえない瑣末な作業がたくさん残っている状況だというのだ。

「たとえば、ある業務のためにダウンロードボタンを200回押さなければならない、といった作業です。そこにRPAはマンパワーでもなく、業務システムでもない新たな解決策として登場しました。ロボットによる業務の代行という課題解決は、バックオフィス効率化の切り札として注目され、火がついた、というところではないでしょうか」

【従業員規模別のRPA導入実績】RPAの導入企業は、2017年では従業員1,000人未満の企業が全体の40%だったが、2018年には導入が増え55%となっている。

業務の効率化だけじゃないRPAの効果

同じ業務の代行であるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは、どのように使い分けすればよいのだろうか。

「いまBPOで問題ないものを無理にRPAにする必要はなく、適応領域の住み分けをすればいいと思います。どうしても社外に出せないけれど効率化したい業務もあるでしょう。また、現状のBPOのコストやサービスレベルが見合わなければ、RPAを検討していいでしょう」

RPAに作業を任せれば、当然人より仕事が早い。さらに、人が苦手な単純作業の繰り返しでもミスがなく、24時間365日休まず働ける。生産性の向上には大いなる貢献といえるが、導入メリットはまだある。

「マネジメントサイドにとっても大きな負担軽減になります。人と違い労務管理が不要ですから。モチベーションマネジメント、離職に関わるリスクといった、労力のかかる人間関係の管理からも解放されるのです。私たちはRPAをロボットに業務を委託する、ロボットアウトソーシングだと言っています」

【RPA導入によるメリット】

業務のスピードアップ
一概には言えないが、人が1時間で行う作業をRPAは半分、もしくは3分の1の時間で処理できる。しかも、24時間365日働き続けることができる。

売上の最大化
業務の自動化・効率化により、人は本来業務や創造性が求められる業務に集中できるため、売上向上が期待できる。

コスト削減
煩雑で定型的な業務もRPAにより解消できるため、例えばBPOにかけていた費用を抑えることも可能。

ミスの低減
人がミスを起こしやすいデータの転記やコピー&ペーストなどの単純作業は、RPAの得意分野。ミスが低減する。

プログラミングの知識がなくてもロボットは動く

では、既存のシステムとRPAとの大きな違いは何だろうか。それは、システムが何かひとつの業務に特化しているのに対し、RPAは汎用性があるところだ。

「企業内のシステムがシームレスにつながり、システムの中ですべてのオペレーションが完結すれば問題はありません。ただ、そうなっていないのが現状であり、これがシステムの限界で、システム同士、あるいはソフトウェアとの連携には、やはり手作業が発生しています。たとえばそういった、社内システムのデータをダウンロードしてきて、その集計をどこかにコピーアンドペーストするなどの作業を自動化するのが、RPAです」

RPAにできることの基本は、パソコンで行うマウス操作やキーボードなどの入力作業の自動化だ。身近な業務自動化ツールにエクセルのマクロ機能があるが、マクロはエクセル内か連携可能なオフィスソフトウェアの操作しかできない。

だが、RPAはシステムやブラウザ、オフィス系をはじめ、さまざまなソフトウェアに対応し、それらを横断した連携操作を覚えさせることができる。使い方次第では、あらゆることが自動化できるのだ。

「また、もっとも大きな違いが、RPAはプログラミングなどの専門知識がなくても使える可能性があるという点です。RPAで、業務を自動化する仕組みをパソコン内に構築することを『ロボットを作る』と言います。業務システムの構築は高度なスキルを持った人材が必要ですが、RPAは、ある程度パソコンを使える人であれば比較的容易にロボットが作れます」

経理部門で業務を自動化する際、その業務を最も理解している経理担当者が自らロボットを作ることが可能だ。そのメリットは大きい。

「主体的な関わりがシステム部門ではないので、仮にロボットが何らかのトラブルで止まっても、自分で直せます。直せなくても、システム部門に優先順位を正確に伝えられるので改修も早いのです。何より現場の方にとって、ロボットを作ることはスキルアップの喜びになり、効果を自ら実感もできます」

次回は、実際にRPAを導入した企業の声と、経理・財務部門での活用シーンを紹介する。

本コラムの監修

笠井直人/一般社団法人日本RPA 協会

笠井直人/一般社団法人日本RPA 協会

東京外国語大学卒。2015年、RPAテクノロジーズ株式会社へ新卒入社。文系出身ながら、ソフトウェアロボットの営業からマーケティング、企業への導入支援まで幅広い業務に携わる。2017年、同社COO(最高執行責任者)に就任。
https://rpa-japan.com/
https://rpa-technologies.com/

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