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輸入消費税とは?関税との違いや計算方法、免税・非課税措置も解説

輸入消費税とは?関税との違いや計算方法、免税・非課税措置も解説

最終更新日:2026年1月13日

輸入消費税とは、文字どおり輸入した際にかかる消費税です。一体何のために存在するのか、ご存じでしょうか。実は、輸入消費税のおかげで国内の貿易や経済が守られているといえるのです。

そこで本記事では、輸入消費税について、その概要や輸入消費税以外の税金、必要な理由や計算方法、特例申告制度や免税・非課税措置などから見ていきます。

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目次

輸入消費税とは、海外から輸入した商品にかかる消費税のこと

海外から輸入された商品に対して課される「輸入消費税」は、国内の消費税と同様に、最終的に日本国内で消費される物品に対して公平に税を課す目的で設けられています。

輸入した商品を日本国内で使用・販売する場合、その商品は「国内で消費される」とみなされ、消費税の課税対象となります。このとき、税関を通じて商品を引き取る者が納税義務者となり、関税とあわせて税関に申告・納付する義務があります。

なお、この仕組みは法人・個人を問わず適用されるため、個人が海外通販などで商品を購入する場合でも、輸入者が消費者として納税義務が発生するケースがあります。

輸入消費税の課税の流れ

そもそも消費税とは?

消費税とは、商品の販売やサービスの提供といった取引をした際に課せられる税金で、基本的に消費者が支払った消費税は、事業者が代わって国に納付する仕組みです。

また、消費税には「仕入税額控除」という仕組みがあり、事業者が商品やサービスを仕入れる際に支払った消費税分を、売上に対する消費税額から差し引くことができます。
これにより、消費税の二重払いを防ぎつつ、取引段階ごとに適正な税負担を実現しています。

輸入消費税は消費者が支払うこともある

輸入消費税は、原則として「外国貨物を引き取る者」が納税義務者となります。つまり、法人・個人を問わず、商品を海外から輸入して日本に持ち込む場合、その引き取り者が税関に申告・納税する必要があるということです。

次のようなケースでは消費者が輸入消費税を負担することがあります。

<消費者が輸入消費税を負担するケース例>

  • 海外のブランドサイトから衣類やバッグなどを個人で購入した
  • ガジェットや電子機器を海外通販で購入し、日本に配送してもらった
  • 個人輸入で高額なサプリメントや化粧品を注文した

これらの場合、商品が日本に届く際に配送業者から「関税・消費税の立替払い」を請求されることがあります。配送業者が一時的に税金を立て替え、購入者がその費用を後で支払うという形です。

また、金額が高額になると、税関での手続きや税額の計算が必要となり、個人輸入であっても事前に確認・準備が求められます。輸入消費税は事業者だけでなく、一般の消費者にも関わる税制度ということを知っておきましょう。

輸入消費税と関税の違い

「輸入の際に支払う税金」として混同されがちなのが、輸入消費税と関税です。どちらも税関で納付する税金ですが、実は目的も仕組みも大きく異なります。

輸入消費税は、国内で消費される物品に公平に税を課すための制度で、あくまで消費税の一環です。
対して、関税は国内産業を保護するために輸入品にかけられる税金で、貿易政策の一部でもあります。
以下の表は、輸入消費税と関税の主な違いをまとめたものです。

■輸入消費税と関税の違い
概要 輸入消費税 関税
目的 国内で消費される商品への課税 国内産業の保護、貿易政策の手段
課税対象 輸入品の消費 輸入品そのもの
税率 10%(標準税率)または8%(軽減税率) 品目ごとに異なる
計算式 (CIF価格+関税額+そのほか内国税額)×消費税率 CIF価格×関税率※

※関税の計算方法には、価格にもとづく「従価税」、数量にもとづく「従量税」、両方を組み合わせた「混合税」があります。上記は従価税の計算式です。

また、重要なのは、関税と輸入消費税は別々に計算されるという点です。しかし、関税額が高くなると、それに応じて輸入消費税の課税標準も上がるため、最終的な税負担は関税率の影響を強く受けるので、注意しましょう。

輸入消費税の計算方法

輸入消費税の計算方法

輸入消費税は、「CIF価格」「関税額」「内国税額」の合計に、適用される消費税率をかけて算出します。計算式は以下のとおりです。

<輸入消費税の計算式>
輸入消費税=(CIF価格+関税額+内国税額)×消費税率
ここで使われる「CIF価格」とは、以下3つの要素を合計した金額のことです。

<CIFの要素>

  • Cost(商品価格)
  • Insurance(保険料)
  • Freight(運賃)

また、消費税率は、標準税率10%、または軽減税率8%のいずれかが適用されます。消費税および地方消費税の税率は以下のとおりです。

■消費税および地方消費税の税率
税率区分 内国消費税率 地方消費税率 合計税率 適用品目例
標準税率 7.8% 2.2%(消費税額の78分の22) 10% 電子機器、衣類、化粧品など一般品目
軽減税率 6.24% 1.76%(消費税額の78分の22) 8% 飲食料品(酒類・外食除く)、週2回以上発行の新聞

※税関「1111 関税、消費税等の税額計算方法

ここからは、輸入消費税を具体的に計算する手順をご紹介します。
例として、衣類(関税率15%)を10万円で輸入した場合を見てみましょう。

<衣類(関税率15%)を10万円で輸入した場合>

  • 商品価格:100,000円
  • 保険料:2,000円
  • 運賃:3,000円
  • 関税率(衣類の例):15%
  • 消費税率:10%

1. CIF価格を求める

まず、商品価格に保険料と運賃を加算し、1,000円未満を切り捨ててCIF価格を算出します。

<CIF価格の計算式>
100,000円(商品価格)+2,000円(保険料)+3,000円(運賃)=105,000円(CIF価格)

2. 関税額を求める

続いて、CIF価格に関税率をかけて計算し、100円未満を切り捨てます。

<関税額の計算式>
105,000円(CIF価格)×15%(関税率)=15,750円
関税額:15,700円

3. 消費税課税標準額を求める

次に、CIF価格に関税額(と必要に応じて内国税)を加算し、1,000円未満を切り捨てます。

<消費税課税標準額の計算式>
105,000円(CIF価格)+15,750円(関税額)=120,750円
課税標準額:120,000円

4. 内国消費税額を求める

課税標準額に7.8%(標準税率)をかけて、100円未満を切り捨てます。

<内国消費税額の計算式>
120,000円(課税標準額)×7.8%(標準税率)=9,360円
内国消費税額:9,300円

5. 地方消費税額を求める

内国消費税額に22/78をかけて計算し、100円未満を切り捨てます。

<地方消費税額の計算式>
9,300円(内国消費税額)×22/78(地方消費税率)≒2,623円
地方消費税額:2,600円

6. 最終的な輸入消費税額を求める

内国消費税額と地方消費税額の合計が、最終的な輸入消費税の納付額となります。

<輸入消費税額の計算式>
9,300円(内国消費税額)+2,600円(地方消費税額)=11,900円(輸入消費税額)

輸入消費税に免税・非課税措置はある?

輸入消費税には、免税・非課税措置があります。それぞれについて解説しましょう。

輸入消費税が免税になる条件

輸入した品物を合わせた金額が1万円以下になる場合、原則として輸入消費税は免除されます。

しかし、すべての品物が該当するわけではありません。下記のような特定の品物は、金額が1万円以下だったとしても免税対象外となります。

<免税にならない品目の例>

  • 革靴、革製のカバン、ハンドバッグ、手袋などの革製品
  • Tシャツやセーターなどの編物製衣類全般
  • スキー靴

これらの物品については、たとえ1万円以下であっても消費税および関税が課税されるため注意が必要です。

輸入消費税が非課税になる条件

下記のような品物は非課税になります。日本国内における非課税取引と整合性を取るためです。

<非課税になる品目の例>

  • 有価証券(株券、社債券など)
  • 郵便切手類
  • 印紙、証紙、物品切手(ビール券や商品券など)
  • 身体障害者用の物品
  • 教科書

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輸入消費税が必要な理由

輸入消費税は、単なる財源確保のためではなく、国内の経済や市場の公平性を守るために不可欠な制度です。

日本では国内で消費される商品やサービスに対して消費税が課されます。仮に、海外から輸入した商品に消費税がかからなかった場合、国内で生産・販売される商品との間に価格差が生じてしまい、不公平な競争が発生します。
同じ品質の商品でも、海外品だけが消費税分安ければ、国内産業は大きな打撃を受けることになるのです。輸入消費税を課すことで、国内外の商品が「同じ条件で競争できる環境」を保っています。

また、消費税には「最終消費者が負担する」という基本的な考え方があります。国内で消費される物品である以上、輸入品も最終的に日本国内で使われるなら、課税の公平性を確保するために税が課される仕組みです。

輸入消費税は以下のような役割を果たしています。

<輸入消費税の役割>

  • 国内外商品間の価格競争の公平性を確保する
  • 国内市場を歪めず、健全な経済発展を支える
  • 消費税制度全体の整合性を保つ

このように、輸入消費税は単なる「取られる税金」ではなく、私たちの暮らしや経済の安定に貢献する重要な仕組みなのです。

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輸入消費税の申告方法

輸入消費税は、原則として税関への申告と同時に納付する必要があります。これは、関税と同様に「輸入申告」のプロセスの一部として行われ、物品を国内に引き取る前に税金の精算を完了させる仕組みです。

具体的には、輸入者が以下のような流れで申告を行います。

<輸入消費税の申告の流れ>

  • 1. 輸入申告書の作成
  • 2. 関税および輸入消費税の計算
  • 3. 税関長に申告・提出
  • 4. 審査と税額通知
  • 5. 納付と貨物の引き取り

なお、輸入者によっては、手続きを簡略化できる「特例申告制度」を利用することも可能です。

輸入消費税には特例申告制度がある

輸入業務の効率化を目的として、一定の条件を満たす場合には「特例申告制度(特例輸入申告)」を利用することができます。
特例申告制度とは、あらかじめ税関長の承認を受けておけば、納税申告前に品物を引き取れる制度です。わかりやすくいえば、「品物はすぐに引き取り、税金の申告と納税は後でまとめて行う」という仕組みです。

なお、特例申告制度を利用するには、下記のような条件を満たす必要があります。

<特例申告制度を利用できる人>

  • 特例輸入者:税関長から認定を受けた輸入者
  • 特例委託輸入者:税関長から認定された特定通関業者に、輸入を委託した人。ただし輸入申告価格が20万円以上の場合、担保が必要になる

また特例申告をする場合、「輸入消費税が発生するのは申告書を提出したとき」になるので覚えておきましょう。ただし、特例申告書を提出する期限は、輸入した品物を引き取った月の翌月末日です。
特例申告制度を利用すると、下記のようなメリットが得られます。

<特例申告制度のメリット>

  • 品物が届く前に通関の手続きを終えられる
  • 輸入許可前に貨物を引き取れるため、納期を短縮できる
  • 納税にかかる審査がなくなるため、在庫管理がスムーズになる

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輸出の場合はどうなる?

輸出の場合はどうなる?

輸出の場合、消費税はどうなるのでしょう。結論からいえば、輸出取引においては、原則として消費税は免税扱いになります。

ここでは、輸出における消費税や免税取引について解説します。

輸出における消費税

日本の消費税制度では、輸出取引は「課税対象ではあるが免税とする取引(=輸出免税)」に分類されます。つまり、本来は課税されるべき取引だが、政策的に免税扱いにされているという位置づけです。

この制度により、輸出事業者は仕入れ時に支払った消費税を、輸出時の売上に対して相殺する(仕入税額控除を受ける)ことができ、場合によっては還付を受けることも可能です。

輸出における免税取引は?

国税庁では、輸出における免税取引を下記のように定めています。これらはあくまでも一部です。しかしこのように定められているため、わかりやすいでしょう。

<輸出における免税取引の例>

  • 本邦からの輸出(原則として関税法第2条第1項第2号《定義》に規定する輸出をいう)として行われる資産の譲渡又は貸付け
  • 外国貨物の譲渡又は貸付け
  • 国内及び国外にわたって行われる旅客又は貨物の輸送(国際輸送の一環として行われる国内輸送区間における輸送を含む)
  • 外航船舶等(専ら国内及び国外にわたって又は国外と国外との間で行われる旅客又は貨物の輸送の用に供される船舶又は航空機をいう)の譲渡又は貸付けで船舶運航事業者等(令第17条第2項第2号《輸出免税等の範囲》に規定する船舶運航事業者等をいう)に対するもの

これらの取引が免税となることで、日本の輸出業者が海外との取引をスムーズに行えるよう制度が整備されています。
ただし、免税を受けるには適正な証拠書類の保存が必要となるため、税務処理の正確性が求められます。

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輸入消費税は、国内の経済を守る大切なシステム

輸入消費税は単に「輸入時にかかる税金」ではなく、国内経済の健全な発展や市場の公平性を維持するために重要な制度です。
一方で、輸入消費税の計算や申告は複雑であり、特に事業者にとっては業務負担の大きな要素となります。複数の税率、切り捨てルール、申告期限など、専門知識が求められる場面も少なくありません。
そのような煩雑な業務を効率化したいときには、会計や請求業務を自動化できるツールの導入が非常に効果的です。

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よくあるご質問

輸入消費税の税率は何%ですか?

輸入消費税の標準税率は10%、飲食料品などは軽減税率8%です。輸入消費税は「CIF価格(商品代+保険+運賃)+関税額+内国税額」に税率を乗じて算出します。関税額が高いほど課税標準も増える点に注意が必要です。
詳しくは「輸入消費税の計算方法」をご覧ください。

輸入品に消費税がかかるのはなぜですか?

輸入品に消費税がかかるのは国内で消費される物品に公平に税負担を求めるためです。輸入品に課税しないと国内生産品との価格競争が不公正となるため、同条件の競争環境を保つ趣旨で輸入消費税が課されます。詳しくは「輸入消費税が必要な理由」をご覧ください。

輸入消費税はどのように支払えばいいですか?

輸入消費税を支払うには、原則、関税と同時に税関へ申告・納付し、納付後に貨物を引き取ります。配送業者の立替請求で支払うケースもあります。要件を満たせば特例申告制度で先に引取り、翌月末までに申告・納付が可能です。詳しくは「輸入消費税の申告方法」をご覧ください。

監修者プロフィール

監修者:宮川 真一

監修者:宮川 真一

岐阜県大垣市出身。1996年一橋大学商学部卒業、1997年から税理士業務に従事し、税理士としてのキャリアは25年以上たちました。現在は、宮川真一税理士事務所の代表として、M&Aや事業承継のコンサルティング、税務対応を行っています。あわせて、CFP®(ファイナンシャルプランナー)の資格を生かした個人様向けのコンサルティングも行っています。また、事業会社の財務経理を担当し、会計・税務を軸にいくつかの会社の取締役・監査役にも従事しております。

【保有資格】CFP®、税理士

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