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【2026年最新】法定耐用年数とは?減価償却の仕組みと資産別の期間を解説

【2026年最新】法定耐用年数とは?減価償却の仕組みと資産別の期間を解説

最終更新日:2026年4月13日

固定資産を購入した際、その費用をどのように経理処理すべきか悩む担当者の方は少なくありません。 法定耐用年数とは、固定資産を使用できる期間を税法上で定めたもので、企業や個人事業主が減価償却費を計算する上で不可欠な概念です。「そもそも法定耐用年数はどうやって調べるのか」「資産の種類によって期間はどう違うのか」といった疑問をお持ちではないでしょうか。

そこで今回は、法定耐用年数の基本的な定義や減価償却の仕組み、建物・備品といった具体的な資産ごとの期間について詳しく解説します。併せて、中古資産の耐用年数の計算方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

法定耐用年数とは、固定資産の使用可能期間のこと

法定耐用年数とは、税法上で定められた、固定資産の使用可能期間のことです。適正な課税、企業の会計処理の公平性を保つことを目的として、次の項目で解説する減価償却費を計算するために設定されています。

法定耐用年数と混同されやすいのが「耐久年数」「耐久性」という言葉です。これらは、その物が支障なく使える期間として、メーカーなどが独自に定めた目安です。これに対し、法定耐用年数はあくまで公平な会計処理(税務計算)のために、国が設定した期間であることを押さえておきましょう。

法定耐用年数と減価償却との関係

固定資産は、購入した年に全額を費用として扱うのではなく、その資産が使用できる期間にわたって分割して費用計上する仕組みとなっています。この会計処理を「減価償却」と呼びます。法定耐用年数は、この減価償却費を計算する際の基礎となる期間を指す重要な指標です。

減価償却の2つの計算方法

減価償却には複数の計算方法がありますが、代表的なのが「定額法」と「定率法」です。

定額法は、原則として毎年同じ額を減価償却していく方法で、減価償却の中で最も一般的な計算方法です。定額法では、資産の取得価額を耐用年数で割り、その金額を毎年経費として計上します。具体的な計算式は下記のとおりです。

<定額法による減価償却費の計算式>
減価償却費=取得価額×定額法の償却率

例えば、耐用年数が10年の場合、定額法の償却率は10%となります。取得価額が500万円であれば、減価償却費は500万円×10%=50万円となり、毎年50万円を費用として計上することになります。

定率法は、定額法と異なり、償却費が毎年少なくなっていく計算方法です。固定資産にどれくらいの価値が残っているかを表す未償却残高に一定の償却率を乗じ、毎年の減価償却費を計算する方法で、初年度に多くの償却費を計上しますが、年を追うごとに減少していきます。計算式は下記のとおりです。

<定率法による減価償却費の計算式>
減価償却費=未償却残高×定率法の償却率

固定資産の取得価額が100万円、耐用年数が5年、定率法の償却率が40%の場合、減価償却費は下記のように計算されます。

■定率法による減価償却費の計算例
年度 計算式 減価償却費 未償却残高
1年目 1,000,000円×40% 400,000円 600,000円
2年目 600,000円×40% 240,000円 360,000円
3年目 360,000円×40% 144,000円 216,000円
4年目 216,000円×50%※ 108,000円 108,000円
5年目 216,000円×50%
限度額調整:-1円
107,999円 1円

※4年目以降は、償却額が償却保証額(取得価額の10.8%=108,000円)を下回るため、その後は改定償却率を用いて、最終的に備忘価額1円を残す形で償却

定額法と定率法は、それぞれ計算式が異なりますが、計算の基礎となる耐用年数は、どちらの方法を選んでも法定耐用年数が適用されます。

減価償却費の計算方法の詳細は下記の記事もご覧ください。

法定耐用年数の確認方法

法定耐用年数は、財務省令である「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」によって詳細に定められています。法定耐用年数の区分や期間は、税法の改正に伴って見直されることがあるため、常に最新の情報にもとづいた確認が必要です。

具体的には、国税庁のWEBサイトで最新の省令や通達、あるいは主要な資産の耐用年数を網羅した「耐用年数表」を参照するのが一般的です。もし判断に迷うような特殊な資産がある場合は、管轄の税務署や顧問税理士などの専門家に相談し、正確な情報を得るのが最も確実といえます。

減価償却資産の種類と法定耐用年数

減価償却資産の種類と法定耐用年数

減価償却資産は、その性質や用途に応じて細かく分類されており、それぞれ法定耐用年数が異なります。ここでは、代表的な資産の分類と、それぞれの期間について見ていきましょう。

<減価償却資産の種類と法定耐用年数>

建物

建物は、事務所、工場、店舗などの用途や、建物の構造によって法定耐用年数が細かく分かれています。主な建物の法定耐用年数は下記のとおりです。

■主な建物の法定耐用年数
構造 用途・細目 法定耐用年数
木造 事務所 24年
店舗・住宅 22年
飲食店 20年
旅館・ホテル・病院・車庫 17年
公衆浴場 12年
工場・倉庫 15年
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 事務所 50年
住宅 47年
飲食店(延べ面積に占める木造内装部分の面積が30%を超える場合) 34年
飲食店(延べ面積に占める木造内装部分の面積が30%を超えない場合) 41年
旅館・ホテル(延べ面積に占める木造内装部分の面積が30%を超える場合) 31年
旅館・ホテル(延べ面積に占める木造内装部分の面積が30%を超えない場合) 39年
店舗・病院 39年
車庫 38年
公衆浴場 31年
工場・倉庫 38年

参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表


建物付属設備

建物付属設備は、建物そのものではなく、建物に付随して設置される設備を指し、個別に法定耐用年数が定められています。主な建物付属設備の法定耐用年数は下記のとおりです。

■主な建物付属設備の法定耐用年数
用途 細目 法定耐用年数
アーケード・日よけ設備 金属製の物 15年
その他 8年
電気設備(照明設備を含む) 蓄電池電源設備 6年
その他 15年
給排水・衛生設備、ガス設備 - 15年

参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表


車両・運搬具

車両・運搬具は、用途(乗用か貨物用か)や排気量、種類によって法定耐用年数が異なります。主な車両・運搬具の法定耐用年数は下記のとおりです。

■主な車両・運搬具の法定耐用年数
用途 細目 法定耐用年数
一般用(特殊自動車以外) 小型自動車(総排気量0.66L以下) 4年
貨物自動車(ダンプ式) 4年
貨物自動車(その他) 5年
報道通信用の自動車 5年
その他の自動車 6年
運送事業用・貸自動車業用・自動車教習所用 小型自動車(総排気量2L以下。貨物自動車の場合は積載量2t以下) 3年
大型乗用車(総排気量3L以上) 5年
その他の自動車 4年
乗合自動車 5年
自転車・リヤカー 2年

参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表


工具

測定工具、検査工具といった工具類も、減価償却資産に含まれます。主な工具の法定耐用年数は下記のとおりです。

■主な工具の法定耐用年数
用途 細目 法定耐用年数
測定工具・検査工具(電気・電子を利用する物を含む) - 5年
型(型枠を含む)、鍛圧工具、打抜工具 プレスなどの金属加工用金型、合成樹脂、ゴム・ガラス成型用金型、鋳造用型 2年
その他 3年
活字 購入活字(活字の形状のまま反復使用する物) 2年

参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表


器具・備品

器具・備品には、家具、電気機器、ガス機器のほか、さまざまな事務機器、通信機器などがあり、非常に多岐にわたります。ここでは、日常的に耳目にふれる主な器具・備品の法定耐用年数について見ていきましょう。

■主な器具・備品の法定耐用年数
用途 細目 法定耐用年数
家具、電気機器、ガス機器、家庭用品 事務机、事務いす、キャビネット(金属製) 15年
事務机、事務いす、キャビネット(金属製以外) 8年
応接セット(接客業用) 5年
応接セット(接客業用以外) 8年
ベッド 8年
児童用机、いす 5年
陳列棚、陳列ケース(冷凍機付き・冷蔵庫付き) 6年
陳列棚、陳列ケース(冷凍機付き・冷蔵庫付き以外) 8年
ラジオ、テレビ、テープレコーダーなどの音響機器 5年
冷房・暖房 6年
冷蔵庫、洗濯機など 6年
カーテン、座布団、寝具などの繊維製品 3年
絨毯などの床用敷物(小売業用・接客業用・放送用・レコード吹込用・劇場用) 3年
絨毯などの床用敷物(小売業用・接客業用・放送用・レコード吹込用・劇場用以外) 6年
室内装飾品(金属製) 15年
室内装飾品(金属製以外) 8年
食事・厨房用品(陶磁器製・ガラス製) 2年
食事・厨房用品(陶磁器製・ガラス製以外) 5年
事務機器、通信機器 パソコン(サーバー用以外) 4年
複写機、計算機(電子計算機以外)、タイムレコーダーなど 5年
テレタイプライター、ファクシミリ 5年
インターホン、放送用設備 6年
電話設備などの通信機器(デジタル構内交換設備、デジタルボタン電話設備) 64年
時計、試験機器、測定機器 時計 10年
光学機器、写真製作機器 カメラ、映画撮影機、映写機、望遠鏡 5年
顕微鏡 8年
看板、広告器具 看板、ネオンサイン、気球 3年
容器、金庫 大型コンテナ(長さ6m以上) 7年
理容・美容機器 - 5年
医療機器 消毒殺菌用機器 4年
手術機器 5年
調剤機器 6年
歯科診療用ユニット 7年
光学検査機器(ファイバースコープ) 6年
娯楽・スポーツ器具 パチンコ器、ビンゴ器などの球戯用具、射的用具 2年
囲碁、将棋、麻雀などの遊戯具 5年
スポーツ用具 3年

参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表


機械・装置

製造業やサービス業などで使用される機械・装置は、業種ごとに法定耐用年数が設定されています。主な機械・装置の法定耐用年数は下記のとおりです。

■主な機械・装置の法定耐用年数
用途 細目 法定耐用年数
食料品製造業用設備 - 10年
飲料・たばこ・飼料製造業用設備 - 10年
木材・木製品(家具以外)の製造業用設備 - 8年
家具・装備品製造業用設備 - 11年
印刷業・印刷関連業用設備 デジタル印刷システム設備 4年
製本業用設備 7年
新聞業用設備(モノタイプ・写真・通信設備) 3年
新聞業用設備(モノタイプ・写真・通信設備以外) 10年
その他 10年
ゴム製品製造業用設備 - 9年
林業用設備 - 5年
倉庫業用設備 - 12年
運輸に附帯するサービス業用設備 - 10年
飲食料品卸売業用設備 - 10年
飲食料品小売業用設備 - 9年
その他の小売業用設備 ガソリン・液化石油ガススタンド設備 8年
その他の設備(金属製) 17年
宿泊業用設備 - 10年
飲食店業用設備 - 8年
洗濯業・理容業・美容業・浴場業用設備 - 13年
その他の生活関連サービス業用設備 - 6年
自動車整備業用設備 - 15年

参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表

中古で取得した資産の耐用年数の計算方法

中古で取得した資産の耐用年数の計算方法

中古で取得した資産であっても、原則として法定耐用年数にもとづいて減価償却を行います。しかし、中古資産は新品に比べて使用可能な期間が短くなっているのが一般的です。そのため、耐用年数を計算する際は、取得時点での「使用可能期間」の見積もりを行う必要があります。

中古資産の使用可能期間を正確に見積もることが難しい場合には、「簡便法」を使って耐用年数を計算します。簡便法による耐用年数の計算は、「法定耐用年数の全部を経過した資産」と「法定耐用年数の一部を経過した資産」で異なります。計算式はそれぞれ下記のとおりです。

<法定耐用年数の全部を経過した資産の耐用年数の計算式>
耐用年数=法定耐用年数×20%
<法定耐用年数の一部を経過した資産の耐用年数の計算式>
耐用年数=(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%

ただし、中古資産を再び利用するためにかかった修理費が、その中古資産と同じ新品を取得する場合の価額の50%を超える場合は、簡便法は使えません。その場合は、新品と同じ法定耐用年数を適用することになります。

法定耐用年数を適用する際のポイント

法定耐用年数を正しく適用し、適切な税務処理を行うためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。ポイントは主に下記の4つです。

法定耐用年数を適用する際のポイントを表す図解

資産を正確に分類する

法定耐用年数を適用する際は、取得した資産が、耐用年数表のどの分類に該当するかを正確に判断することが大切です。類似する資産が複数の分類に該当しそうな場合は、その資産の本来の用途や目的を考慮し、最も適切な分類を選択する必要があります。

分類を誤ると、耐用年数が変わり、減価償却費の計算ミスにつながるため注意しましょう。

資産の使用状況を考慮する

資産の使用状況を考慮することも、法定耐用年数を適用する際の重要なポイントです。同じ資産であっても、「使用頻度が極端に高い」「腐食しやすい環境で使用している」など、使用環境によって実際の耐用期間は異なるため、注意しましょう。

通常の使用状況と著しく異なり、法定耐用年数よりも早く寿命が来るのが明らかな場合は、納税地の所轄税務署長に対し、短い期間で減価償却費を計算できるよう申請することも可能です。ただし、特段の事情がない限りは、法定耐用年数をそのまま適用するのが原則です。

修繕をしたら勘定科目に気をつける

法定耐用年数を適用する際は、修繕をした資産の勘定科目に気をつけましょう。資産の修理や改良を行うと、そのために行った支出が「収益的支出(修繕費)」になるか「資本的支出」になるかで、会計処理が変わります。

単なる維持管理や原状回復であれば、修繕費として一括費用処理が可能です。しかし、資産の価値を高めたり、耐久性を増したりするものは資本的支出となりその分が資産に加算されるため、減価償却を行う必要があります。なお、網戸の張り替えや外壁の塗装などは原状回復に該当し、資本的支出にはなりません。

貸し付けている場合は「用途」をチェックする

法定耐用年数を正しく適用するには、貸し付けている資産の「用途」をきちんとチェックすることが大切です。

資産を貸し付けている場合、その資産の耐用年数は原則として「貸付先での用途」によって決まります。自社で使う場合と用途が異なるケースでは、適用すべき耐用年数に違いが出ないか、必ずチェックしましょう。

法定耐用年数にもとづく減価償却は、経理システムで効率的に!

法定耐用年数は、税法上で定められた固定資産の使用可能な期間を指します。企業や個人事業主が資産の減価償却費を計算する上で不可欠の要素であるため、資産ごとにどれくらいの年数が定められているのか、きちんと把握することが大切です。

減価償却資産は、その性質や用途に応じて細かく分類されており、それぞれ法定耐用年数が異なります。主な資産の法定耐用年数はこの記事でご紹介しましたが、より詳細に知りたい場合は、国税庁の「主な減価償却資産の耐用年数表」で確認してください。

法定耐用年数の判断や減価償却費の計算は、資産の数が増えるほど複雑になり、手作業ではミスが発生しやすくなります。特に税制改正への対応や、定額法・定率法の使い分けなどを正確に行うには、多大な工数がかかるでしょう。

インフォマートの『BtoBプラットフォーム 請求書』はじめとするデジタルツールを導入すれば、資産管理や減価償却にかかる処理を効率化できるようになります。経理業務のデジタル化を進めれば、ヒューマンエラーを防ぎ、本来注力すべきコア業務に時間を割くことが可能です。正確かつスピーディーな決算処理のために、システムの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

よくあるご質問

Q. 法定耐用年数とは何ですか?

法定耐用年数とは、税法上で定められた固定資産の使用可能期間のことです。適正な課税や企業の会計処理の公平性を保つことを目的として国が設定しており、減価償却費を計算する際の基準として用いられます。メーカーが独自に定める物理的な寿命である「耐久年数」とは異なる点に注意が必要です。詳細は「法定耐用年数とは、固定資産の使用可能期間のこと」をご覧ください。

Q. 法定耐用年数を過ぎたらどうなりますか?

法定耐用年数はあくまで公平な会計処理(税務計算)のために国が設定した期間であり、メーカーなどが独自に定めたその物が支障なく使える期間(耐久年数)とは異なります。そのため、年数を過ぎても資産の減価償却が完了するだけであり、最終的に備忘価額として帳簿上に1円を残す形で処理されます。詳細は「法定耐用年数と減価償却との関係」をご覧ください。

Q. 法定耐用年数はどのように確認できますか?

国税庁のWEBサイトで、最新の省令や主要な資産を網羅した「耐用年数表」を参照するのが一般的です。税法改正に伴って年数の区分や期間が見直されることがあるため、常に最新の情報を確認する必要があります。判断に迷う特殊な資産の場合は、管轄の税務署や顧問税理士などの専門家に相談するのが確実です。詳細は「法定耐用年数の確認方法」をご覧ください。

監修者プロフィール

監修者:宮川 真一

監修者:宮川 真一

岐阜県大垣市出身。1996年一橋大学商学部卒業、1997年から税理士業務に従事し、税理士としてのキャリアは25年以上たちました。現在は、宮川真一税理士事務所の代表として、M&Aや事業承継のコンサルティング、税務対応を行っています。あわせて、CFP®(ファイナンシャルプランナー)の資格を生かした個人様向けのコンサルティングも行っています。また、事業会社の財務経理を担当し、会計・税務を軸にいくつかの会社の取締役・監査役にも従事しております。

【保有資格】CFP®、税理士

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