RPA×経理〜基礎から学ぶロボットの育て方B〜RPAのもたらす未来

2019年7月25日

RPA×経理〜基礎から学ぶロボットの育て方〜

第一回は、近年急速に認知度が高まっている「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の基本について、第二回は、実際にRPAを導入した企業の声を紹介した。今回は、RPA導入にあたり知っておきたい主要なRPAツールの特徴や、導入後のロボットの育て方、RPAがもたらす未来について紹介する。

RPAを使う

実際にロボットを作る前に知っておきたい、RPAの種類とその違い。プログラミングを必要としないものも。

ロボットは本当に、誰にでも作れるのか?

通常のシステム開発の場合、プログラミングではコーディングという作業があり、1つひとつの動作を行わせるために、細かいコードを書きこまなければならない。エクセルのマクロの場合も、VBAというプログラム言語が必要だ。

一方、RPAの開発ツールの多くは、あらかじめ動作が指定された部品がある。それらを組み合わせることで、プログラミングなどの専門的な知識がなくても、自動化させたい業務のシナリオが完成する。基本的に「どのような業務を、どんな手順でロボットに行わせたいか」という一連の動作を並べてシナリオを作成するのがRPAでのロボット作りだ。誰でも使いこなせるようにできている。

とはいえ、初見でいきなりロボットを作るのはやはり難しい。研修やマニュアルなどで使い方を理解する必要はある。

【タイプ別ロボットの作り方】
RPAでのロボット作りは、基本的に自動化させたい業務をシナリオとして定義することから始まる。その作り方は各製品によって違うが、大きく以下の3タイプに分けられる。どの製品もベースは2つ目の「オブジェクトタイプ」で、プログラミングのようにコードを書く必要はなく、元から用意されている操作のテンプレートを順番に並べて、1つの業務のシナリオを作っていくイメージだ。シナリオ作成を誰がするのか、社内の開発環境と照らして最適なものを選びたい。

PC画面から作る
画面キャプチャータイプ

実際に人が操作している画面を記録し、その操作内容を1つ1つ記憶させ、シナリオとしてRPAツールに覚えさせる方式。普段のP C操作をそのままシナリオに落とし込むことができるので、プログラミングの経験がなくてもシナリオの作成に取り掛かることができる。

PC画面から作る画面キャプチャータイプ

テンプレートを並べて作る
オブジェクトタイプ

操作の手順ごとに、元から用意されているテンプレートを並べてシナリオを作っていくタイプ。例えば、「W e bページを開く<U r l名>」というように、実際の操作画面を確認しながら、1つ1つの動作を選び定義していく。プログラミングのようだが、圧倒的に簡単。

テンプレートを並べて作るオブジェクトタイプ

テンプレートを並べて複雑な流れを作る
拡張オブジェクトタイプ

このタイプは、オブジェクトタイプと同様に、操作の手順ごとに、元から用意されているテンプレートを並べてシナリオを作っていく。これに加え、OCR連携、繰り返し処理、文字列操作などの複雑な処理も定義可能となっている。

テンプレートを並べて複雑な流れを作る拡張オブジェクトタイプ
RPAを育てる

ロボットだからといって、始めから完璧を求めてもうまくいかない。人間と同じように育てるつもりで対応しよう。

新人のように育てるデジタルレイバー

RPAは端末型、サーバー型、サーバー・クライアント型の3つに大別できる。導入にあたっては、「何にどう使いたいか」という目的を明確にし、稼働環境に応じた最適なものを選びたい。

「まず業務の棚卸しを行い、業務にかかる作業の質、人員、時間などを検討しましょう。どの業務にRPAを導入すれば、どのような効果が得られるかを見極める必要があるからです」

それぞれに適性があり、おおまかにいえば、端末型は小規模な運用に適しており、サーバー型は、数多くの業務を一元的に管理できるので大規模な導入に向いている。また、サーバー・クライアント型は、ロボットは端末上で動くが、作動スケジュールなどの管理はサーバーで行える。

何にどう使うかを考えるのは、実際にロボットを作る際も同様だ。人がまったく関わらない、システム的な思想でロボットを作っても、例外対応の発生などで必ず失敗するという。

「最初から完璧を求めるのではなく、RPAのロボットをデジタルレイバー(仮想知的労働者)と捉え、新人教育と同じように業務を教え、人と一緒に効率化を図るようなイメージが大切です」

主要なRPA開発ツールを比較する

【「 IT導入補助金」で、お得にRPAを導入! 】

■事業の概要
中小企業・小規模事業者が自社の課題解決のためにI Tツールを導入する際、経費の一部を補助する国の制度。

■補助対象者
中小企業・小規模事業者など(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育などのサービス業の他、製造業や建設業など)

■補助対象経費
ソフトウェア費、導入関連費

■補助金の上限額・下限額・補助率
上限額 450万円
下限額 40万円
補助率 1/2以下

RPAがもたらす未来

業務の自動化によって生まれた時間。有効に活用するためのヒントは?

経営戦略に資する経理・財務の本来業務

業務の自動化を実現してくれるRPAは、多くのものをもたらしてくれそうだ。

「経営効果としては、オペレーションコストが下がる一方、品質が上がる、利益率が上がるといった効果があります。その他、賃上げの実現や労働時間の削減、リモートワークの促進や産休、育休といった労務関係の効果を得られる企業も多くあります。また、RPAに関わることで社員のスキルアップに繋がり、RPAとも連携するAIやOCR(文字認識)といった別のテクノロジーに関心が向くようになり、業務がより効率化される状態になることもあります」

前号で実施したアンケートでは、「経理・財務部門が本来担うべき役割は何だとお考えですか?」という質問を投げかけた。寄せられた回答からは、会計データを分析し、数字を活かした経営のサポート業務といった、従来のような間接部門というスタンスではなく、会社経営に積極的に参画していこうという強い姿勢が見受けられた。

Q.経理・財務部門が本来担うべき役割は何だと思いますか?

前号の特集「変わる経理」
現役経理パーソン&管理職1725人アンケートより抜粋

A.

・社員全員が幸せになる方法を模索し、トライ&エラーを繰り返し進むこと
・会計を通じて会社経営に参画し、経営方針・経営判断に積極的に関与する
・会社の経営状態が健全かどうかを見極め、会社全体の方向性の指針を示すこと
・投資計画への適切な助言、実行フォロー、実施後の検証まで担う
・現状の把握と、過去のデータより将来性の見通しを図っていく

「売上、原価、営業利益などの情報をすべて把握しているのは経理・財務部門です。その立場から、経営戦略的に業務部門に働きかける、そのためにはどんなコミュニケーションが必要かを考える。RPAによって作られた時間を使えば、本来担うべき役割を果たすことができるでしょう」

RPAの導入で、経理・財務の強みを生かす時がいよいよやってくる。

本コラムの監修

笠井直人/一般社団法人日本RPA 協会

笠井直人/一般社団法人日本RPA 協会

東京外国語大学卒。2015年、RPAテクノロジーズ株式会社へ新卒入社。文系出身ながら、ソフトウェアロボットの営業からマーケティング、企業への導入支援まで幅広い業務に携わる。2017年、同社COO(最高執行責任者)に就任。
https://rpa-japan.com/
https://rpa-technologies.com/

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