会計・経理業務の変遷とシステム化の流れ

2016年6月3日 西谷 俊広

会計・経理業務の変遷とシステム化の流れ

皆さんこんにちは。公認会計士/税理士の西谷俊広です。

会計や経理の業務について、過去から現代までの変遷と今後の課題をお話します。

手作業による決算書作り

昔々、昭和の中期までは、会計事務所が顧問先企業すべての帳面をつけていました。毎年決算の時期になると、請求書や領収書の入った段ボールが山のように届いて、事務所はさながら不夜城のごとし。請求書や領収書を科目別に振り分け、鉛筆ナメナメ算盤パチパチしながら数字を集計して、貸借が一円あわないと消しゴムでゴシゴシ消してもう一度計算しなおします。そうして一社ずつ決算書を作ったものでした。

三枚複写伝票が登場してからは集計がいくぶんか楽になりました。この伝票は転記作業の大幅な削減を可能とした、画期的なものだったのです。3枚のうち一番上は仕訳帳で、二枚目は借方科目、三枚目は貸方科目になっています。同じ科目名の伝票を綴れば、それがそのままその科目の総勘定元帳になりました。ただ、一枚一枚手でめくる元帳のため一覧性はなく、その都度都度の残高がわからないので不便でした。

パソコン処理による効率化

時代が下り昭和40年代、コンピュータ処理の時代が到来します。この頃は紙テープを使ったオフィスコンピュータが登場し、先進的な会計事務所は導入を始めます。ようやく一度の入力データから総勘定元帳、月次試算表が自動的に出力されるようになりました。長年悩まされていた転記や集計ミスから、ようやく解放されたことになります。当時の会計事務所が大金を投入してでもオフィスコンピュータを導入していった背景は、いかに転記や集計のミスに苦労していたかの証左といえるでしょう。

昭和の終わりから平成の時代になると、操作性の良いデスクトップ型のパソコンが普及し、会計事務所の所員一人に一台ずつ貸与されるようになります。この頃になると会計業務の効率は飛躍的に高まりました。

さらに、データ入力の受け持ち方にも変化が起こります。それまでは会計事務所が専用のソフトを使って顧問先企業の会計データを入力し、総勘定元帳や月次の試算表を企業へ納品するものでした。それが企業内でもPCを手軽に導入するようになり、自社で会計データを入力できるようになりました。つまり簿記さえわかれば、自社で作れるようになったのです。これは画期的なことでした。

クラウドによる会計・経理サービスの波及

これまでは企業が自社の決算書や月次の試算表を得るには、会計ソフトベンダーが会計ソフトを会計事務所に提供し、会計事務所がその会計ソフトを顧問先企業に導入させて作成してきました。そうやって、金融機関は企業から決算書の提供を受けて、融資判断の材料としていました。この流れがクラウドの登場により、変わろうとしています。

現在、会計事務所や民間企業のすべてが、Fintechに直面しています。Fintech(フィンテック:Financial Technology)とは、様々な金融サービスにIT(情報技術)を導入することです。

会計ソフトを提供するベンダーは、ネット上で会計データを入力できる安価なクラウド型会計サービスを提供するようになりました。企業は自前の会計システムを持つことなく、クラウドに会計データを預けるわけです。会計事務所は会計データのチェックをクラウド上で行い、金融機関が融資の判断をする際もクラウドにアクセスして会計データを取得します。顧問先、会計事務所、金融機関相互で同じデータを見ていますから、出力不要でペーパーレス、訪問時間も短縮され、月次決算も早期化できます。

残された課題は“請求書の電子化”

クラウドサービスの中にはネットバンキングやクレジットカードの明細を自動で読み込む機能もあり、着実に進歩しています。転記ミス、集計ミスはITの進歩で解決済みです。最後は請求書など原資証票からの入力ミスがなくなれば、会計データの正確性は飛躍的にアップすることになります。請求書など世の中の帳票書類がすべて電子化かつ統一化されれば、個別の取引の照合はすべて自動化できるようになるかもしれません。

とどまるところをしらない電子化、システム化の流れ。革新が起こるたびに会計事務所の仕事はなくなると言われましたが、生き残ってきました。この革新は会計や経理に携わる者にとって脅威なのか、それとも人手不足を解消する救世主なのか今後が楽しみです。

本コラムの著者プロフィール

西谷会計事務所 西谷俊広

西谷 俊広

1968年10月18日生まれ。東京外国語大学英米科卒業。
公認会計士・税理士。西谷会計事務所 所長。

西谷会計事務所ホームページ
http://www.248nishiya.com/

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