2018年 経理・財務の重要ワード(全5回)
第2回 「働き方改革・実践事例」
〜コカ・コーラ イーストジャパン株式会社
における経理部門での取組みとは

2017年12月01日

2018年 経理・財務の重要ワード(全5回第2回 「働き方改革・実践事例」〜コカ・コーラ イーストジャパン株式会社における経理部門での取組みとは

本コラムでは、経理・財務部門の方々が2018年に向けて押さえておきたい5つのワードをピックアップし、各ワードについて簡潔に要点をつかめるよう、経理・財務部門の視点から解説していく。

第2回は「働き方改革・実践事例」と題し、第1回で取り上げた「働き方改革」について、実際の現場ではどのような取り組みが行われているのかを取り上げる。

取材にご協力いただいたコカ・コーラ イーストジャパン株式会社様は、清涼飲料水の製造・加工・販売を行っており、年間販売数量は約3億600万ケースで、南東北・首都圏・東海エリアを販売エリアに持つボトラー(瓶詰会社)だ。働き方改革への取組みについて、ビジネスサポートファイナンス部の奥村真弘部長に、その心得と実務の進め方についてうかがった。

働き方の課題は長時間労働

Q.奥村様が所属されている部署についてご紹介ください。

私が所属しているビジネスサポートファイナンス部は、経理のなかでも数を多くこなす業務を扱うチームです。具体的には、請求、支払、固定資産の管理、資金取引等を担当していて、部の人数は約160名です。

Q.まずは、会社全体で取り組まれている働き方改革について教えてください。

「ワークライフバランスの実現」と「キャリアの継続」に主眼を置き、多様な働き方を導入することを目指して、昨年「働き方改革」プロジェクトを発足しています。まずは、新しい働き方として「在宅勤務」と「サテライトオフィス勤務」のパイロットを開始しました。このうち、私の所属する部では、「サテライトオフィス勤務」にトライアルしています。

弊社は、関東にあった複数のボトラーを統合し、それに伴い本社機能も集約しました。このため、神奈川や千葉、埼玉に勤務していた社員の多くは、今までと異なる場所での勤務となり、通勤時間が増えていたのです。これら負荷を少しでも軽減するため、各社の旧本社オフィスをサテライトオフィスとして活用しています。

もともと、各個人に携帯電話とノートパソコンが貸与されていましたので、タイムリーな連絡、またSkypeを活用すれば遠隔地からも会議に参加することが出来る仕組みが構築されていたんです。なので、上司と同じ場所で働いていなくても全く問題ありませんでした。むしろ、集中的に業務に取り組むことで生産性があがるとの声もあります。

それ以外に私の所属する部署では、業務のピーク時とそうでない時にメリハリをつけるため、変形労働時間制も採用しています。

Q.部における働き方の課題とは、何だったのでしょう。

やはり長時間労働ですね。残業については、これまでは基本的に管理職側も残業している本人も意識していない。双方がその業務が終わるまでやるというもので、問題意識が希薄でした。有休についても、消化率が良くありませんでした。

Q.長時間労働を解消するために重要なことはなんでしょうか?

失敗の多くは、抽象的な「○○をしよう」といった年間目標を掲げて年度末に確認するだけで、中身は達成できていなかったというケースです。そうならないように、具体的に目標設定に数値を用いることが重要です。私の場合は、「通常月の残業は15時間まで」「有休は7割以上消化」と明確な数値目標を設定し、その進捗を上司が必ず追跡するように指示しました。

今取り組んでいるのは「やめる」こと

Q.目標数値を達成するために、どのような取り組みをされていますか?

今取り組んでいるのは「やめる」ことです。経理の人は性格として、完璧主義の傾向が強く、細部まで見たがります。でも、それは自己満足になってはいないかと。会社からお金をもらってやる価値がないのなら、その業務をやめさせます。

というのも、例えば、経常利益で1億円を出そうとした場合、販売ならばそれ以上の金額を売らなければなりません。しかし、コストを1億円分削減することでも実現は可能です。どちらが容易に達成できるかということです。さらに言うならば、管理部門でも、会社の利益に大きく貢献できるということを意識付けしてあげることが大切です。

Q.そのほかに取り組まれたことはありますか?

業務の属人化を解消することです。弊社は、前述のように複数の会社が統合しており、使っているシステムも別々で属人化が起きやすい状況でした。

属人化すると、その業務がブラックボックス化してしまい、問題点が見えなくなってしまいます。有休を取得しやすい環境作りや業務量を平準化する観点からも、誰でもできる形にしておくということが重要です。

Q.どのような方法で属人化を解消しているのでしょうか?

一番の方法は、担当を入れ替えることです。担当を替えてすぐは、効率が落ちたり、ミスが起きるかもしれません。しかし、見えてこなかった問題点が見えてくるので、そこを解決します。

また、業務の棚卸しをして、仕事の内容を共有できるようにマニュアル化します。使いやすいものを作り、誰でも同じ情報を見ることができるようにすることが重要です。

さらに、システムを利用することも有効です。請求の督促の部分など、リスクが高いものから、システムで自動的に優先順位を設定してくれます。そうすることで、担当者が不在でも他のメンバーが代わって業務を遂行できて非常に有効ですね。

Q.改革を促進するための取り組みについて教えてください。

部署内で、成功事例を共有するようにしています。各チームには、取り組みが終わったら必ず資料にしてもらい、月1回のマネージャーミーティングで発表してもらいます。この発表の部分については部内の誰でも参加でき、Skypeでも別のオフィスからも参加できます。これによって、他のチームもインスパイアされ、新たなアイデアが出てきたり、異なったチーム同士で取り組みを始めたりと、よい効果が出始めています。

あとは、各スタッフのマインドの部分を変えてあげることですね。「仕事のために生きるのか、生きるために仕事をするのか」といったところでしょうか。これは私の個人的な考え方かもしれませんが、仕事が全てじゃないよねと。

Q.改革を通じて目指すべき最終目標はなんでしょうか?

今の経理のオペレーションは、技術革新で10年後には9割以上がなくなるのではと言われています。そうなると経理の存在意義が問われます。そのときに必要なのが、分析能力です。本来、経理部門にはすべてのデータが集まってくるわけですから、分析を行う条件は整っています。管理業務のみの経理部から、社内におけるコンサルティング部門としての役割が担えるような人材を育成していかなければならないと考えています。

  1. 第1回働き方改革
  2. 第2回働き方改革・実践事例
    〜コカ・コーラ イーストジャパンにおける経理部門での取組みとは
  3. 第3回監査法人対応
  4. 第4回電子帳簿保存法
  5. 第5回軽減税率&フィンテック

本コラムの取材協力

コカ・コーラ イーストジャパン株式会社 奥村 真弘

奥村 真弘

外資系国際宅配便、製薬会社を経て、2016年1月よりコカ・コーラ イーストジャパンに入社。一貫して経理のオペレーション業務に携わり、比較的大きな組織におけるプロセス構築・新技術の導入・人材育成を手掛ける。

請求書を電子化して、働き方改革を実現!

BtoBプラットフォーム 請求書の詳細はこちら

資料ダウンロード&無料IDの取得はこちら!
まだ紙の請求書ですか?200,000社以上が利用中 BtoBプラットフォーム請求書

セミナー情報

日々の請求業務にお悩みの方
お気軽にご相談ください

導入コンサルティング
メディア掲載実績
請求書TIMES
無料ID取得&資料ダウンロード

経営役立ちコラム

会計知識・業務改善 情報満載

経営役立ちコラムTOP
導入コンサルティング
請求書の受取・発行を電子化 BtoBプラットフォーム 請求書
請求書TIMES
無料ID取得&資料ダウンロード