株式会社クサマ取材日 2018年10月4日

ITによる業務効率化で、飲食店からの細かい配送ニーズに対応。お客様の「ありがとう」の声に支えられ共に成長しています。

利用サービス 受発注(受注)規格書(卸) | エリア 関東 | 
事業内容 『ありがとう』稼ぎ業(兼)総合食品卸売業、飲食店向け設備販売業
株式会社クサマ

東京・中野に根ざし、50年以上周辺エリアの飲食店に業務用食材を販売してきた株式会社クサマ様。顧客へのきめ細かいサービスで信頼関係を築き、顧客の事業拡大と共に販売エリアが広がり急成長を遂げています。チェーン店から個店まで、幅広い顧客ニーズに対応している、データ受注の活用方法を伺いました。

ココがPOINT!

顧客からの「ありがとう」が企業成長の根幹

― 事業内容を教えてください。

経営企画室 室長(以下、室長):弊社は1933年の創業以来、東京・新宿、中野エリアを配送の中心にしてきた食品卸企業です。居酒屋や和食業態をはじめ多くの外食企業様とお取引しています。

営業拠点から2キロ圏内に新宿歌舞伎町、中野駅前、代々木といった繁華街が数多くあるのが強みでしたが、近年では、都内近郊だけでなく川崎・横浜方面まで配送エリアが広がっています。お得意先の事業拡大にあわせて共に成長した結果で、現在、個店さんからチェーン店まで幅広く、約1,000店舗とお取引があります。

営業支援部 業務課 課長(以下、課長):弊社の強みはお客様への「対応力」です。営業拠点の近くであれば、急な宴会が入ってしまい足りない食材がある、といった突発的な事態にも、可能な限りお力になります。

また、食材を届けるだけでなく、食に関するすべてのことでお客様のお役に立ちたいと考えています。食品メーカーのテストキッチンを巡るメニュー提案会や、海外工場の視察ツアーといった、得意先をお誘いしての社外イベント企画も長年続けています。

お客様と交流を深めるため毎月「クサマニュース」という広報誌を発行したり、数時間から半日ほど、皿洗いやトイレ掃除、ビラ配りといったお手伝いをさせていただく「猫の手お借りください」というサービスも行っています。

― 取引先の企業と、かなり密なおつきあいをされていますね

室長:お客様からの感謝を積み重ねることに全力を尽くすのが、弊社の理念です。食品卸はついでといえば極端ですが(笑)、事業内容も、“『ありがとう』稼ぎ業(兼)総合食品卸売業”と掲げています。お客様の拡大成長に寄り添い、一緒に歩んでいけたらと考えておりますので、求められることには応えていこうという方針でいます。新規のお客様にも積極的に対応して、おかげさまで年々取引が増えている状況です。

経営企画室 室長経営企画室 室長

営業支援部 業務課 課長営業支援部 業務課 課長

― 細やかなサービスは取引先にとっては大助かりですが、手間がかかるのでは?

課長:取引が増えれば増えるほど、業務は大変になります。例えば、1日の決まったルートでのお届け以外の急な発注が発生した場合、できるかぎりお力になれるよう、営業や倉庫の人間、事務の人間まで配送を手伝うこともあります。従業員の負担は減らしたいものの、弊社にとっての効率化がお客様への対応力の悪さになっては困ります。

そのため細かい作業まで見直して、なるべく従業員の手を空けられるような改善に取り組んでいるところです。お客様からの注文をデータで受注する『BtoBプラットフォーム 受発注』の活用も、そのひとつです。導入により、最も大変だった受注業務の負担を軽減させることができました。

ITの活用で従業員の負担削減

― 受注業務にどのような課題があったのでしょうか。

営業支援部 業務課 係長(以下、係長):注文はすべてFAXと電話で受けていました。手書きのFAXでは、何が書いてあるか読み取れなかったり、メーカー名がわからなかったりすることもあるし、電話のやりとりでは確実な注文履歴が残せません。留守番電話で受けた内容を聞き間違えるというミスもありました。

室長:受注量は膨大で、それが紙ベースで届く状態でした。その紙を配送ルートごとに振り分けていく作業も毎回のことであると大変です。ルートは2便体制になっています。受注した注文書をコース上に重ねていく作業も手作業となるので時間がかかります。その後にようやく伝票入力をしていくことができるという状況でした。延べ当たりで言うと10時間近くかけていました。

― 『BtoBプラットフォーム 受発注』の導入で、どのような効果がありましたか?

係長:基幹システムとの連携に、大きな成果を実感しています。取引先がシステムに入力した内容をそのまま取り込んで、発注伝票、発送伝票が作成されるため、データ受注に関しては入力作業自体がありません。

転記ミスもないうえ、単価の確認や数量異常がないかといったチェックをするだけで済みます。

また発送処理も、極端にいえばボタンひとつで発送処理が完了するので、当時5~6人が毎日1時間掛けていた作業時間が、今は合計1時間で済んでいます。

室長:特に売上シェアの大きなチェーン店の取引先はほぼ電子化できています。また、個店の飲食店向けには、『BtoBプラットフォーム 受発注ライト』を利用して、無料で発注できるサイト「クサマONLINE」を運営しています。現在、全取引の約50%がデータ受注ですが、ゆくゆくはFAXで受注している注文もすべて電子化したいですね。

営業支援部 業務課 係長営業支援部 業務課 係長

電話・FAXがない個店もweb発注。オンラインカタログでより利便性を高めたい

― クサマONLINEの評判はいかがですか?

係長:個店のお客様からもweb注文したいというご要望は年々高まっています。最近は、店舗に電話やFAXがなく、パソコンと携帯電話のみ、予約などもすべてwebで受け付けるというケースが増えていますので、メール機能があるのも便利です。

ちょっとした依頼などは営業を通さずメール上のやりとりだけで処理ができます。今は新規の営業もクサマONLINEでの発注をご案内しています。すべての取引がwebで完結すれば、かなりの手間が削減できるでしょう。

室長:新規のお客様のほとんどがwebからの発注ですし、これまでFAXだった取引も少しずつ、電子に切り替わってきました。

電話やFAXで長年やってきた卸業も、これからの時代、IT化は必須です。導入に費用がかかったとしても、システム化で人にかかる負担と作業時間を減らすことができるなら、長期的な視点でみれば導入しない手はありません。

『BtoBプラットフォーム 受発注ライト』
による発注サイト
「クサマ ONLINE」(スマホ版)

― 今後の展望をおきかせください。

課長:データ受注100%は目指したいですね。導入していただいたお客様には職人気質で、システムの利用が難しいのではないかと思う方もいらっしゃいましたが、意外と使いこなされていて。やはりお客様から便利だと喜んでいただけるような取り組みを続けていきたいです。

また、クサマONLINEと連携させている『BtoBプラットフォーム 規格書』をもっと活用していきたいと考えています。現在はまだ商品画像や情報がまだ揃っていないものもあるので、今後はより内容を充実させていきます。お客様からも見やすいwebカタログとして整えていくと同時に、食物アレルギーの情報なども管理していきたいですね。

室長:お客様からいただく規格書の提出依頼も、電話やFAXより『BtoBプラットフォーム 規格書』を利用されるケースが多くなってきました。食物アレルギー対応に取り組む飲食店は確実に増えています。特に大きな商業施設に入るような大企業との取引の際は、食の安心・安全への意識の高まりを強く感じます。ご要望にすぐ対応できるように、しっかり管理していきたいですね。

繰り返しになりますが、弊社の成長はお客様と共にあります。これまでの感謝を忘れず、これからも求められることにお応えし、ニーズに寄り添ったご提案ができればと思っています。

関連リンク

株式会社クサマ

設立1966年11月
事業内容『ありがとう』稼ぎ業(兼)総合食品卸売業
代表者代表取締役社長 草間 福弘
本社所在地東京都中野区弥生町1-24-7(中野営業本部)
企業サイトhttp://kusama-foods.co.jp/
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