全レシピをIT管理し、店舗共有コストを80%削減。
直営店・FC店のスタッフの理解度も向上しました。
居酒屋・バル、食堂、鮮魚炉端など様々な業態を運営する株式会社ブルームダイニングサービス様。主力ブランド「がブリチキン。」は直営とFCで全国80店舗以上展開しています。
多くの店舗スタッフに様々なメニューの調理オペレーションをどう指導しているのか。メニュー開発・管理の責任者である執行役員 商品本部 本部長 松原 世英様に、メニューの品質維持と教育方法を伺いました。
ココがPOINT!
- 1メニューPlusによるレシピ管理で、店舗共有コストを8割削減
- 2シンプルな画面と操作性で、店舗スタッフが容易に利用
- 3レシピの一部を動画で解説し、メニュー品質が安定
マルチブランド戦略で多様化するニーズに対応
― 「がブリチキン。」は、居酒屋バル以外にも多くの業態がありますね。
2011年に名古屋市で1号店を出店して以来、11年間で「がブリチキン。」全体で約80店舗を運営しています。当初は「からあげ」「骨付鳥」「漬け込み ハイボール」が3大名物のバル業態でしたが、家族連れなどさまざまなニーズに対応するため、2021年5月には定食の専門業態「からあげ、定食、丼 がブリチキン。」をオープンさせました。
コロナ禍で飲食のシーンは多様化しています。情勢の変化に合わせ、これまでのバル・居酒屋だけでなく、テイクアウト専門店やフードコート、キッチンカー、ゴーストレストランなどマルチブランド戦略で展開しています。
私は主に購買とメニュー開発を行っていて、年1回各業態のグランドメニュー変更、本社のテストキッチンで責任者へのレクチャーをしています。そのほか、年4回の期間メニュー導入、食材や工程変更によるレシピ修正もあります。
執行役員 商品本部 本部長
商品開発部 部長 購買部 部長
松原 世英 様
メニュー変更のたびに発生する管理作業の手間を減らしたい
― それだけレシピの改変が多いと、マニュアルの更新も大変ですね。
これまではレシピ変更をするたびに、本部で紙のマニュアルを印刷し、返信用封筒と一緒にFC契約先の店舗へ郵送していました。店舗からは不要になったマニュアルを返送してもらい、きちんと返ってきたかを店舗発送リストと照らし合わせてチェックしていました。
当時、郵送コストはもちろん、店舗での紛失なども発生していました。さらに、新しいマニュアルへの切り替えにとにかく時間がかかる上、画像と説明文のみだと細かなニュアンスが伝わりづらく、必要な情報も取り出しにくい問題がありました。そこで、クラウドでメニュー管理ができる『メニューPlus』を導入することにしたのです。
シンプルで分かりやすいインターフェースが決め手に
― 導入の決め手は何でしたか?
レシピのマニュアル化にあたっては、店舗にとっての使いやすさが重要なポイントです。スタッフが触って、見やすいかどうかを最も重要視しました。いくつかマニュアル作成・共有ツールを検討したのですが、当社の目的である「シンプルなレシピの共有機能」に的を絞ってみると、『メニューPlus』は機能面とコスト面のバランスが最も優れていました。
シンプルな操作性で、レシピの手順や出来上がり画像を表示できます。動画を入れることもできるので、特に重要な工程は動画にしています。動画にしたことで、写真と言葉だけで説明するよりも分かりやすくなりました。何よりテキストや画像だけだと、人によって解釈が異なり品質がブレることもありますから。
あとはカテゴリー別で、レシピをシンプルに分類できるのも非常にいいですね。パソコンだけでなく、店舗ではタブレットで閲覧しているので、マルチデバイス対応なのも便利です。
レシピ管理ツールの導入時は店舗のスタッフの反発が多少あるかなと予想していたのですが、実際はまったくありませんでした。スタッフからは「とても見やすくなって嬉しい」という声があがっています。とにかく画面がシンプルなので、すんなり受け入れられたと思います。現在、全業態の全メニューのレシピをデータ管理しています。
レシピの管理コストは8割減。スタッフの理解度も向上
― IT管理でどのような効果がありましたか?
紙で管理していた頃にかかっていた印刷郵送費、封入作業などのコストだけでも80%削減です。メニューやマニュアルの差し替えは、人間がやることですから当然ミスが生じます。仕方のないことですが、そのたびにミスを修正して印刷し、再び発送し、またそれを入れ替えて返送していただく作業がなくなったことは、非常に大きいですね。
人為的なミスを少しでもなくせるように、これからもシステム化で「人がやらなくてよい作業」をできるだけなくしていきたいです。システム管理にかける時間が増えるかもしれませんが、将来的にはそういう手間もなくし、うまく扱える環境を構築していきたいと思います。
情報管理でお客様とFC契約企業への説明責任を果たす
― しっかりとメニュー管理をされている理由は何でしょうか?
当社は飲食店という枠組みを超え、きちんとした企業体であることを常に意識しています。だからこそ、情報の管理と公開、説明責任を重んじているのです。まずは「商品に対する説明責任」。直営店とFCでチェーン展開していますから、店舗にしっかり説明するためには食材に対するエビデンスを担保する必要があります。
店舗だけでなく、お客様への説明責任も重視しています。産地や食物アレルギーのお問い合わせに対応できるよう、社内に情報をプールしておかなければなりません。アレルギー情報は当社のホームページで公開していますが、メニューごとにアレルギー情報も変わります。そのたびに誤りがないよう、システムでしっかり管理していくことが、企業としての責任だと考えています。
本来、人間がやるべき仕事は「発想」の部分で、お客様に安心安全な商品をいち早く届けるためにはどうすべきか、どうすれば店舗のスタッフに伝わるかといった、新しいアイデアを出すことに注力した方がいいのです。単純に手を動かすだけ、入力をするだけの作業に時間を使うべきではありません。
当社の企業理念である「関わるすべての人、すべての街に幸せの花を咲かせる。」を実現させるため、当社のメンバーにはお客様満足度向上のためのアイデアを出し、具現化する仕事に注力してほしいと思っています。そのために私も、黒子としてメニュー開発と管理をしっかり務めていきたいです。
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メニューPlus
- レシピ作成、原価管理、店舗共有を効率化
株式会社ブルームダイニングサービス
事業内容 | : | 飲食店経営/店舗プロデュース、コンサルティング、FC本部 |
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代表者 | : | 代表取締役社長 杉村 明紀 |
本社所在地 | : | 愛知県名古屋市中村区名駅三丁目12番10号GS名駅ビル |
企業サイト | : | https://www.bloom-ds.com/ |
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