企業理念を土台に店舗運営の基準を統一。
店舗間の差が解消し、アルバイトが自走化しました。

地域密着型イタリアン「ピアンタ」を8店舗展開するピアンタカンパニーは、4、5店舗目を出店する頃から店舗ごとの管理品質や店長の能力差が顕在化してきました。
解決の秘訣は、従業員教育、企業理念の共有、そしてオペレーション管理ツール『V-Manage』によるマニュアル共有にあります。同社の担当者は、同ツールが効率化だけでなく、店舗の状況や指示の理解度を可視化するツールとして現場に根付いているといいます。
ココがPOINT!
- 1店長のスキル差で生まれた店舗間の品質差を解消
- 2全店舗でタスクの実施漏れが減少
- 3共通認識が浸透し、アルバイトがタスクを自発的に実行するように
地域の家族連れに喜ばれる、カジュアルなイタリアン
― 店舗運営で大切にされていることは何ですか?
V-Manage担当者(以下同):当社が大切にしているのは、人・空気・食の3要素です。飲食店としておいしいお食事を提供するのは当然です。そのうえで、お食事を引き立てる空気感が重要であり、それを作り出すのは人です。だからこそ、人に重きを置いた運営を心がけています。実際、2025年6月にオープンした町屋店では、地域の方々から「こんなお店が欲しかった」とご好評いただいています。
当社のスタッフは大学生を中心としたアルバイトが多く、初めての職場としてピアンタを選ぶ人も少なくありません。彼らにとって、当社の社員が初めて接する社会人になることもあります。だからこそ、社員一人ひとりがプラスの影響を与える存在でありたいと、当社の代表は考えています。
私自身も大学時代にピアンタでアルバイトをしており、当時の店長が現在の上司になります。社員歴は3年目ですが、ピアンタ歴としては約8年になります。私以外にも、アルバイトから社員になったスタッフは複数います。アルバイトにもしっかりと教育すれば即戦力になり、結果的に採用コストも抑えられます。
V-Manage担当者
属人化を防ぐ独自の教育制度「12デイズ」で、共通認識を育む
― 人材教育はどのようにされていますか?
ピアンタでは、アルバイトが入社後、最初の12日間に受ける独自の教育プログラム「12デイズ」を運用しています。社員だけでなく先輩アルバイトも指導にあたるため、教えるべき基本項目を明確にマニュアル化しているのです。
内容は更衣室の場所といった初歩的なものも含め記載しています。基本的なことは動画マニュアルを見てもらい、基礎を固めてから実践的な内容を教えていきます。評価は「理解した・やってみた・できた」の3段階で行います。
このマニュアルは出店が進む中でブラッシュアップしていきました。4、5店舗目を展開する頃から、店舗ごとの認識に差が生じ、管理者レベルのばらつきも顕在化してきたのです。誰が管理しても一定のクオリティを保つため、マニュアルの明文化と仕組み化が必要だと感じていました。
― 管理者のレベルの差によって、どんな違いが生まれるのでしょうか?
例えば、月次の清掃ルールやLINE公式アカウントのアンケート集計報告といった決め事が、ある店舗では実施されていても別の店舗では報告がない、といった状況が発生していました。電話で指示をしても完了報告がないため実行状況や結果が分からず、認識の齟齬やタスク漏れが発生してしまうのです。
当時は紙ベースで8店舗分のタスク状況を管理していたため、回収の手間など管理側の負担も大きかったです。一部でシステムも使っていましが、チェックシートやマニュアル、指示事項がツールごとに分散してしまい、統制が取りづらい状況でした。
発注管理には以前からインフォマートの『BtoBプラットフォーム 受発注』を使っており、多店舗運営の効率化は図れていました。そのインフォマートが提供する店舗運営管理サービス『V-Manage』の案内を受け、乗り換えることにしたのです。
写真付きの完了報告機能が決め手に。運営の見える化を実現
― 「V-Manage」導入の決め手は、どんな理由からですか?
『V-Manage』は、タスクごとの実施期限の設定や、完了報告時の写真添付機能など、現場の運用に即した仕組みが整っていました。以前は分散していたチャックシートやマニュアルも、ひとつに集約できる点に魅力を感じました。
現在はアルバイトを含む全スタッフに『V-Manage』のアカウントを発行しており、スタッフの拒否反応なくスムーズに使いこなせています。早いスタッフは2週間ほどで慣れ、1ヶ月もしないうちに全体に浸透していきました。
― タスク実施率が安定しているようですが、導入後の効果はいかがですか?
店舗側では、タスク機能を日々のToDoリストとして活用しています。やるべきことが明文化されたことで、アルバイト自身が未実施のタスクに気付き、「私がやりますね」と進んで行動するようになったのです。また写真付きの業務完了報告も併用することで、誰が・何を・どのように実施したかが把握できるようになり、全体的にタスクの実施漏れが減少しました。
また、店舗を評価する仕組みとして、チェックシートを使った臨店表を活用し、全店共通の評価項目に基づいて各店舗の状況を定期的に可視化・確認できる体制を整えています。『V-Manage』導入以前から取り組んでいますが、タスク実施状況を客観的に振り返る仕組みがあることで、店舗ごとの改善点も発見しやすく、PDCAを回しながら、継続的な改善につなげています。

さらに、アルバイト一人ひとりが使えるチャット機能も便利で、各店舗の月間目標に対して「今日はどう取り組んだか」など、業務後に振り返りコメントを送る運用をしています。以前のようにノートに書く形式ではなく、チャットで手軽に提出できるようになったことで、スタッフとのコミュニケーションも活性化しています。
「自走できる人材を育てる」環境づくりを目指す
― 今後取り組みたいことは何でしょうか?
当社の理念教育に『V-Manage』のシステムが加わったことで、属人化をなくし、再現性のある店舗運営の土台ができつつあると感じています。
今後の課題は、自ら考えて動ける自走型人材の育成です。当社の代表が大切にしている、「人に重きを置き、人に対して一生懸命になる」という理念を、現場レベルでも実現していきたいです。前述した振り返りノートの文化は、そうした育成の一環でもあります。アルバイトが店舗の目標を把握し、日々の気付きの振り返りが習慣化されれば、自ら考えて行動できるスタッフが増えるはずです。『V-Manage』はその実現を支えるツールとして、業務効率化と同時に、人材育成の土台づくりにも貢献していると感じています。
今後は、タスクの実施率をスタッフ評価に連動させ、定量的な人材育成・改善サイクルの仕組みを整えていきたいと考えています。さらに、タスク実施状況を店舗評価にも組み込み、最優秀店舗の選定基準としても活用していく予定です。日々の取り組みが正しく評価される仕組みをつくることで、現場の意欲や自立性をさらに高めていきたいです。
株式会社ピアンタカンパニーが利用しているサービスはこちら
V-Manage
- 飲食店に、もうひとりのマネージャーを
株式会社ピアンタカンパニー
設立 | : | 2017年12月1日 |
---|---|---|
事業内容 | : | 飲食店の運営 |
代表者 | : | 代表取締役 伊藤 秀樹 |
本社所在地 | : | 東京都北区滝野川7-5-6 JSTビル3F |
企業サイト | : | https://www.e-pianta.com/ |
>この企業情報とニュースを見る |